9月15日で、NEWSが結成15年を迎えた。結成当初の03年当時、ジャニーズ事務所内では「4年周期でデビュー説」がまことしやかに広がっていた。フジテレビ系バレーボールのイメージキャラクターに選ばれたV6が95年、嵐が99年にデビューしていたからだ。嵐はハワイでデビュー記者会見を開いたが、NEWSも嵐に負けずとも劣らないスケールで会見を開いている。取材した芸能リポーターが振り返る。
「場所は、大物芸能人の結婚式で知られた新高輪プリンスホテル(現在はグランドプリンスホテル新高輪)のなかでいちばん大きい宴会場・飛天の間。集まったマスコミは350人で、デビュー前の新人アイドルとしては異例の多さでした。事前に、ジャニーズファンクラブで参加できる3,000人を募集していたんですが、30万を超える応募が殺到しています」
そもそもNEWSは、ジャニーズJr.でズバ抜けた人気を誇っていた山下智久をさらに売り出すために結成されたようなもの。デビュー会見も、山下がソロで司会・進行している。すでにメンバー格差が生じていた。
「山下から紹介された残りの8人に対して、ファンの反応は様々でした。内博貴と錦戸亮はすでに関ジャニ8(現・関ジャニ∞)として活動していた。錦戸は中学生時代、東山紀之との限定ユニット『Secret Agent』でツインボーカルを務めていたので、認知度は抜群。一方『K.K.Kity』だった小山慶一郎、加藤成亮(現・シゲアキ)、草野博紀(脱退)、キャリア5年の増田貴久も知られた存在。活動歴が浅い森内貴寛と手越祐也には、冷ややかな反応でした」(前出・芸能リポーター)
森内は、演歌界の大御所夫婦であった森進一と森昌子の愛息という鳴り物入りで入所。手越は、入所年にグループ入りを果たした最年少。お披露目の場で、知名度が低かったのは当然といえた。
NEWSはとかく、不可解な点が多い新人グループだった。本格始動したあとも、なぜか関ジャニ8とK.K.Kityは続行。関ジャニ8が関ジャニ∞に改名したあとも、2人は両グループで活動している(すでに脱退)。K.K.Kityは自然消滅。森内は嫌気がさしたのか早々に脱退・退所して、大人気ロックバンド・ONE OK ROCKのボーカル・Takaとしてリスタートした。
デビュー曲「NEWSニッポン」は11月7日が発売日ということで、予約・販売はセブン-イレブンに限定。「バレーボールワールドカップ2003」(フジテレビ系)のイメージソングだったため限定50万枚は完売したが、CDショップの流通ルートではなかったため、売り上げランキングにカウントされなかった。実質上のメジャーデビューシングルは、2作目の「希望~Yell~」となる。
結成と同時に生まれたコンビ内格差、他ユニットとの掛け持ち、デビュー曲はコンビニ限定。前代未聞すぎた15年前のNEWS。今年は、メンバー4人(小山、加藤、手越、増田)のうち3人に問題が発覚するなど、こちらも前例なき事態だったようだ。
(北村ともこ)