英語教育が当たり前とされる時代。園の課外活動などでも、サッカーや体操に加えて、「英語教室」の文字が登場するようになりました。
「えぇ~? そんな早くから英語を習わせないとついていけないの!?」「小さな子どもが英語の文法なんて理解できるのかしら…?」などの声も聞こえてきそうですよね。そこで、英語を学ばせ“始める”時期について、考えてみましょう。
最近では、中学生でも英検(日本英語検定協会主催)準1級を取得している子も珍しくなくなってきました。そんな子どもたちに、どんな勉強をしてきたのかを聞くと、「小さい頃から英語の図鑑などを見て英単語を知っていた」「中学生になって文法を習い始め、面白くなってハマった」「お母さんが受けなさいと言ったから」など、さまざまな答えが返ってきます。しかし、英検準1級ともなると、合格するには膨大な単語数を知っていないといけないレベルなので、中には帰国子女も多いようです。
このことからも、日本語を学ぶように自然に英語の会話力を身につける、という意味では、4歳以降、高学年までの時期に英語学習を始めるのがオススメです。それ以降になると、日本語の知識が邪魔をして、どうしても日本語を英語に変換して覚えたくなってしまいます。4歳までは日本語をしっかり学び、かなり語彙が増えてきて文法を意識せず日本語を吸収するこの時期に、英語の会話力も鍛えてしまうのがいいでしょう。一番ストレスなく、英語の言葉を受け入れることができます。
また、この時期にさまざまな単語に触れておくことで、いざ本格的に文法を学ぶ中学生期には、使用する英文に出てくる単語が理解できる状態になっています。そのため、抵抗なく、しかも英単語を覚える苦労なく、英語を吸収することができるでしょう。
このように、4歳から高学年期までの間は、ストレスなく、理屈を考えずに言葉を吸収できる時期。単語を知っているだけでも、その後の英語の学びがぐっと楽になりますので、歌や図鑑など、興味の持ちやすいものから触れていくようにするとよいですね。絵本やCDなどの五感を刺激するもので、子どもたちに英語を触れさせてあげてください。
(Nao Kiyota)