「被害者の方に寄り添う形をきっちりと作っていきたい」
10月2日に開かれた会見で、「SMILE-UP.」社(※スマイルアップ=旧ジャニーズ)の東山紀之社長はハッキリとそう言ったが、漏れ伝わってくるのは「被害者ファーストの誠意ある対応」とは言い難い話ばかりだ。
「東スポWEB」は同25日、被害を訴え出た「元ジュニア」の男性の談話を掲載。スマイルアップ社のホームページから、専用フォームで被害内容などを送信したものの、在籍確認後に連絡する、という返信以後、2週間以上も音沙汰がないという内容だった。
「会見当日の段階で325人が補償を求めていたのが325人。その後、さらに人数は増えたうえに、いたずら目的の投稿も多数増えたようで、確認に時間がかかっているのは間違いないようです」(業界関係者)
また、この被害の申し込みに関してはもうひと悶着あった。10月22日に情報番組「ワイドナショー」(フジテレビ系)に出演したお笑いコンビ・ロンドンブーツ1号2号の田村淳が、「被害に遭われた方がどうアクセスしたらいいのか、(ホームページ上に)入り口がないことに違和感があります」と、指摘したのだ。実際、ホームページ内に専用フォームはあるが、それはトップページ上ではなく、誘導するような文言もない。「最新情報」から過去の該当する「お知らせ」にたどり着いて、ようやく書き込める仕様なのだ。
バタバタしているのは旧ジャニーズ側だけではない。ジャニー喜多川氏による性加害を訴える「ジャニーズ性加害問題当事者の会」でも、方向性の違いから内部分裂の危機が起きている。10月21日に「AERA.dot」が報じたのは、会に参加していた元ジャニーズJr.の男性らの主張だった。
「要約すると、直接の話し合いの場で会の上層部が東山社長や藤島ジュリー景子氏らに『雇ってほしい』と言ったり、嬉しそうにラインを交換していた、という暴露と、新エージェント会社の収益を慈善事業団体に寄付することを求める、といった補償以上の要求への違和感といった内容でした。もともと12人いた当事者の会のメンバーは半数近くがすでに退会しているそうです」(前出・業界関係者)
さらには嵐・二宮和也の動向も耳目を集めている。ファンサイトの動画で「10月24日を持ちまして事務所から独立し、個人で活動していく決断をさせていただきました」と発表したのだが…。
「個人事務所で完全に旧ジャニーズと縁を切るのかと思われましたが、どうにも雲行きが怪しい。後追いの報道で、新会社とエージェント契約を結ぶ可能性も指摘されており、どうやら決まったのは、単純に所属タレントでなくなるだけの模様です。嵐は活動を休止していますが年会費4000円のファンクラブは今も会員数300万人超で、単純計算で年間120億円の売り上げがあるドル箱ですし、後輩と始めて登録者数418万人のYouTube『ジャにのちゃんねる』もありますから、完全に袂を分かつわけにもいかないのかもしれません。ですがエージェント契約は結ぶ、となれば何のための独立宣言なのかわかりませんよ」(前出・業界関係者)
はたして二宮の真意はどこにあるのか。あるいはこれに続いてさらなる人気タレントのドミノ退所があるのだろうか。動向が注視される。