梅雨時、いきなり見舞われるゲリラ豪雨で革製のバッグが濡れてしまい「大事なバッグなのに……」とはがゆい思いをすることはありませんか? これ、地味にショックが大きいですよね。そこで今回は、雨で革製バッグが濡れてしまったときにやりがちなNGケアと、正しいケア方法を紹介していきましょう。
■雨に濡れたバッグどうしてる?
満田工業が展開する東京・広尾発レザーグッズブランド「SALON DE ALFURD (サロンドアルファード)」が2024年5月に20歳以上59歳以下の女性300人を対象に行ったアンケート調査によると、雨の日に本革バッグを使う人の割合は26%で、雨でもオシャレをあきらめたくない人の割合は44%。雨に濡れたバッグは、8割近くがタオルで拭いたり自然乾燥で乾かしたりしてから保存しているという結果だったようです。
実際、雨に濡れたバッグはどうするのが正解なのか。同社の代表取締役で革製品のエキスパートである満田さんにアドバイスしていただきました。
■意外とやりがちな3つのNGケアと正しいケア方法とは?
●雨に濡れたまま拭かずに放置するのはNG!
雨に濡れると革製品はダメージを受けます。とくに梅雨入りから真夏の時期は高温と多湿が重なり、本革バッグにとって過酷な環境になるため気を付ける必要があります。濡れたまま放置しておくと、水分と温度によって化学反応が起こり、革表面のPU(ポリウレタン)コーティングがはがれやすくなったり、エナメル加工が溶け出したり、カビ発生の原因となったりするのだとか。まずはとにかく素早く拭き取ることが大事です。
●日なたに干すのはNG!
革製バッグが雨に濡れたら、1日から数日程度は乾燥させるために風通しのいい場所で陰干しさせた後、保管します。日なたのほうが早く乾きやすいイメージがありますが、本革バッグではNG。日光で日焼けや変色する恐れがあるからです。湿度の高い窓際などや日差しの強い場所は避け、洗濯物を乾かすような窓から少し離れた風通しのいい場所や、室内でもできるだけ乾燥させるために冷房などがかかった場所などがよいそうです。
●ビニール袋に入れて保管するのはNG!
バッグが完全に乾いたら保管しますが、ビニール袋に入れて長期保管するのはNGです。ビニールは通気性がなく、密閉された状態になるのでカビの原因となってしまいます。保管する際も、できるだけ涼しく風通しのいい場所を選びます。 湿度対策には除湿剤を置くなどして、温度対策にはエアコンを利用しましょう。
大事なバッグが雨に濡れるとショックですが、素早く拭き取って乾燥させる正しいケア方法を行うことで、ダメージを最小限に抑えることができるでしょう。長く大事なバックを使い続けるためにも、ぜひ覚えておいてくださいね。