“絶好調男”はいよいよアジア最高のプレイヤーへと君臨しつつあるようだ。イングランドの強豪マンチェスター・ユナイテッドから値千金のゴールを決めたブライトンの日本代表MF三笘薫をめぐり、ヨーロッパ中がザワついている。
三笘は1月19日に開催されたプレミアリーグ第22節のユナイテッド戦に先発出場すると、開始早々の5分、味方DFからのフライパスを巧みにトラップして抜け出し、FWヤンクバ・ミンテのゴールをお膳立て。さらに1-1で迎えた60分には、そのミンテが上げたファーサイドクロスに飛び込んで、勝ち越しゴールを奪取。今季5ゴール目の得点となり、敵地での3-1の勝利に貢献した。
現在のユナイテッドはスランプにあるとはいえ、スター選手がズラリと顔を揃える名門中の名門。しかも、舞台は“聖地”オールド・トラフォードとあって、アウェイで1ゴール1アシストと奮闘した三笘には、イングランドだけでなくスペインからも賛辞が寄せられ、大手サッカー紙「SPORT」は「ブライトンの日本人プレーヤーがオールド・トラフォードでワンマンショーを楽しみ、輝きを放った」「三笘はどんな時も見ていて興奮する“トラブルメーカー”であり続けている」などと絶賛している。
また、その“価格”にも変動があった。ついにプレミアリーグで最も優れた実績を誇ってきた韓国のエースを抜き去り、同リーグにおける“アジア最高額”プレーヤーへと上り詰めたようだ。
「ドイツのサッカー統計機関『Transfermarkt』の発表によれば、プレミアリーグを戦う『アジア・オセアニア国籍の選手』の最新市場価値ランキングで、三笘が4500万ユーロ(約73億円)でトップに立っています。2位の韓国代表FWソン・フンミン(3800万ユーロ)や、3位の日本代表DF冨安健洋(3200万ユーロ)を抑えての1位で、長年トッテナムで活躍し、プレミアリーグ最強のアジア人プレーヤーとして君臨し続けたソンを抜いたのは大きな飛躍だといえます。三笘はユナイテッド戦でのゴールにより、リーグ通算15点目を挙げ、日本人としての最多得点記録を更新。一方のソンは2015年にトッテナムへ加入して以来、実に113ものゴールを奪っているので、まだまだトータルの実績では敵わないものの、ソンが32歳なのに対し、三笘は27歳とまだまだ若い。今後、どれだけ数字を伸ばしてソンに迫っていくかが期待されますね」(スポーツライター)
年齢的にも最も脂の乗った全盛期に差し掛かっており、いやいよブライトンからビッグクラブへのステップアップを果たす時が近づいていると言えそうだ。
(木村慎吾)