物価上昇が止まらず、手取りは増えないまま…という悲鳴が、あちらこちらから聞こえてくるようになりました。
実質的に使えるお金がどんどん減っている今は、生活にかかる費用を抑える工夫を取り入れるのが節約の鉄則。“隣の家”では何を節約しているのか、こっそり見ていきましょう。
■家計を圧迫するものワースト3
空き家の買取再販を行う株式会社AlbaLink が実施した「持ち家での生活費」についてアンケート調査(持ち家に暮らす487人を対象)によると、家計を圧迫している費用のワースト3は次の結果になっています。
3位:食費・・・28.7%
2位:住宅ローンの返済・・・30.0%
1位:水道光熱費・・・41.7%
「節約をしよう」となると、まず頭に浮かぶのは「食費」を削ることだという例も少なくありませんが、実際に家計を圧迫するものとしては、食費よりもローンや光熱費である実態がわかります。
■生活費を抑える方法トップ3
一方、生活費を抑えるために実際に行なっている方法のトップ3は、次の結果でした。
3位:外食を減らす・・・12.1%
2位:食費の削減・・・22.8%
1位:省エネを心がける・・・40.2%
長期戦の節約では、無理をしすぎないでコツコツと“ちりつも”の割合を増やす心がけも有効ですので、そういった意味では「省エネ」の心がけは、一度の節約効果はさほどではなくても年間で見てみるとそれなりの効果が期待できるでしょう。
「外食を減らす」が3位なのは、コロナ禍以降すでに外食を従来よりも減らしている人も多く、今になって新たに減らす対象にはなりにくいのも関係しているのかもしれません。
また、実際に家計を圧迫しているものと見比べてみると、食費は「さほど家計を圧迫していないけれど、やっぱり節約をする」という人が少なくない実態も読み取れる結果でした。
■家計の節約は「ちりつも」の繰り返しが重要
世間話でも「物価が上がりましたね」という話題が出るほど、現状での物価は高止まり傾向です。
一方で家計の節約は1撃で劇的に効果が出るものが少なく、いわゆる「ちりつも」をいかに多く取り入れるかが勝負の分かれ目でもあるでしょう。
1カ月数百円の節約にしかならないと「やる意味ある?」と萎えそうにもなりますが、それを5つ取り入れれば数千円、さらに年間で考えてみると数万円…といった具合に「ちりつも」を多く積み重ねられる人こそが、今を生きる節約上手なのかもしれません。
(並木まき)