最近、「なんだか老けたな……」と感じるなら、アンチエイジング対策を行うタイミングかもしれません。今ではいろんなサプリメントが売られていますが、選ぶのがなかなか難しいものですよね。そこで、選定のヒントとして近年注目されている物質を紹介していきましょう。
それは、老化予防や改善作用が示唆されたことで話題になっている「糖鎖(とうさ)」。私たちの体の細胞膜組織に存在する物質です。8種類の単糖類が鎖状になっていることからそう名付けられています。
その役割は、細胞同士のコミュニケーション。異物や細菌、ウイルスなどを識別して排除する他、免疫反応やホルモン作用など私たちの生命維持のために重要な働きをしています。
■糖鎖が不足するとどうなる?
糖鎖は年齢とともに減少しますが、糖鎖が不足すると組織の構造維持に支障が出て、肌のシミやシワの原因になるといわれています。また、現代人は紫外線やアルコールなどによって活性酸素が増加しやすい環境下で生活していますが、増加すると糖鎖が減少してしまうのだとか。
糖鎖が減少すると美肌が損なわれるだけでなく、体内の細胞同士の情報伝達が正常に行われなくなることで、認知症や学力低下、体の防御力低下によって病気にもかかりやすくなります。
■糖鎖を補うためにはどのように何を摂取すればいいの?
糖鎖を構成する単糖類には、グルコース・ガラクトース・マンノース・フコース・キシロース・N-アセチルグルコサミン・N-アセチルガラクトサミン・N-アセチルノイラミン酸という8種類があります。
グルコースはイモ類、ガラクトーストは乳製品、マンノースはアロエ、フコースはモズクに多く含まれます。一方で、糖鎖に詳しい国立大学の宇都義浩教授によると「糖鎖を構成する8種の糖の中には、一般的な食事で摂取することが困難な糖がある」のだとか。
例えば、N-アセチルノイラミン酸という糖はツバメの巣に豊富に含まれ、その他の食材にも含まれているものの、比較的わずかしか含まれていません。そこで、宇都教授は糖鎖サプリメントを上手に利用することを勧めています。
「糖鎖サプリメントにより、食事から摂取困難な糖も容易に摂取できます。食の基本はバランスが重要ですので、通常の食事に加えて糖鎖サプリメントをうまく利用するなどの工夫で効率よく摂取できます」(宇都教授)
将来、長きにわたって健康な肌と体の元気を維持できるよう、ぜひ今から積極的に糖鎖を補ってくださいね。