女優・アーティストとして活動するのんが、ここに来て脚光を浴びている。のんといえば、2016年に所属事務所との契約交渉がこじれ「能年玲奈」から改名すると、テレビでは活躍の場を失い映画を中心に活動。「さかなのこ」「天間荘の三姉妹」などに出演しているが、民放ドラマでその姿を見ることはなかった。そんな彼女が、4月27日に日曜劇場「キャスター」(TBS系)の第3話にゲスト出演。11年ぶりの地上波ドラマへの復帰とあり、放送前から大きな話題を集めていた。
のんが「キャスター」で演じたのは、新たな万能細胞「iL細胞」を発表した大学の研究員・篠宮楓。世紀の発見と持ち上げられながら、実験データを改ざんした疑惑が浮上して窮地に追い込まれる科学者を好演した。
「2014年のSTAP細胞問題で時の人となった小保方晴子さんを彷彿とさせるキャラだった。それだけに演じるのは難しかっただろうが、抜群の表現力で女性科学者を演じきった。一般視聴者が思うリケジョの少しオタクっぽい雰囲気をうまく表現し、その上で強く主張する際には目に力が宿る繊細な演技を披露。また、メガネも良く似合っていて、SNSではかわいすぎると話題を集めました」(スポーツ紙記者)
のんは今年に入ってDMM TVで配信したドラマ「幸せカナコの殺し屋生活」で主演を務め、Netflix映画の「新幹線大爆破」に主要キャストとして参加。配信作品では波に乗っている。
「『新幹線大爆破』は、高倉健主演で1975年に公開した同名映画のリブート作品で、JR東日本が特別協力するなど注目度が高い。のんは、爆弾が積まれた新幹線の女性運転士役。テロリストに翻弄されながらも、何とか乗客を守ろうとする凛々しい姿が目を引きます。また『幸せカナコの殺し屋生活』では、OLから殺し屋に転職する主人公・カナコをコミカルに演じた。のんは、役に憑依されるタイプの女優で、どんなキャラでもこなせる。今年に入って、その才能が再評価されています」(民放関係者)
再ブレイクの兆しを見せている、のん。「キャスター」出演の成功で、今後は地上波ドラマに登場することも増えるだろうとキー局の編成担当者が明かす。
「のんさんとエージェント契約してマネジメントしているのはSpeedy社で、代表はSTARTO ENTERTAINMENTのCEO・福田淳さんです。そうした関係から、今後STARTO社のタレントとのんさんが共演することもあるでしょう。STARTOタレントが主演するドラマへの出演も考えられますし、今年はのんさんをテレビで見る機会がグッと増えそうです」
女優として不死鳥のごとく復活を果たしそうな、のん。ファンも気軽に演技を見られるテレビドラマへの本格復帰を望んでいることだろう。
(渡邊伸明)