フィギュアスケート男子では66年ぶりの五輪連覇を成し遂げた羽生結弦選手。昨年11月に負った右足首靭帯損傷からの劇的な復帰劇に、フィギュアファンのみならず日本中に感動の嵐を巻き起こした。
そんな中、2月18日付の「日刊スポーツ」に掲載された羽生選手のインタビュー記事が衝撃を呼んでいる。スポーツライターが解説する。
「金メダルに輝いた夜、民放各局のスポーツ番組に銀メダルの宇野昌磨選手と出演した際に『いろんなものを犠牲にして掴んだ金メダル』『幸せを捨てた』などとコメントしていましたが、どの番組でも、祝賀ムードや時間的な事情もあり、そこを具体的に掘り下げることができずにいました。しかし、同紙のインタビューでは『トイレの中にまでボディーガードがついてくる』ことや『時々、芸能人とかアイドルみたいな感じになって、違うなあって思うこともある』という本音を明かしています。さらに、高校時代を過ごした東北高校でのある出来事が描かれているんです」
羽生選手は、2010年に世界ジュニア選手権で優勝して一躍脚光を浴び、その後に東北高校に進学している。スポーツライターが続ける。
「休み時間になると、同級生や上級生のサイン攻めにあっていたそうなのですが、ある日、野球部の上級生から頼まれて国語辞典にサインをした後、背後から『バン!』という大きな音とともに『調子にのってんなよ!』という声が聞こえ、教室のゴミ箱にサインをしたばかりの国語辞典が捨てられていたというのです」
東北高校野球部といえば、ダルビッシュ有や斎藤隆といったメジャーリーガーをも輩出した甲子園常連の名門。とはいえ、急激に高まった当時の羽生結弦選手の注目度は妬みの対象になったのかもしれない。
「この記事を受けて、多くの野球ファンがネットで『わかりやすい嫉妬で恥ずかしい』『羽生クンを応援するわ』と贖罪の声を上げるほど影響力ある記事でした」(前出・スポーツライター)
思わぬ金メダル余波。改めて羽生結弦選手の快挙を讃えたい。