数年前に「草食男子」という言葉が流行りましたね。恋愛に積極的ではない、フワッとした存在感の男子です。
そういう男子たちを紐解けば……実は昔ながらの亭主関白の場合が多いです。「ご飯を作るのは女性でしょ」「掃除なんてしたくない」「毎月のお小遣いは○○欲しい」など、まあ、一言で言えば“ワガママ男子”というところでしょうか。
女性は一度相手を好きになると、とことん尽くしてしまう場合が多いですよね。だからこんなワガママ男子の言うことを頑張って聞いてしまう……。でも、男性から不本意な願望が出てきたときには、断ってかまわないのではないでしょうか。一度でも応じてしまうと、男性は次も同じように要求してきます。そして、それに応えることで、ストレスが蓄積されてしまうのです。
男性は女性とは違い、どこか相手にファンタジーさを求めます。ドラマや映画に出てくるような、母親的な女性、セクシーな女性、何でも言うことを聞いてくれる女性を求める傾向があります。そう。虚構の世界の女性を、「自分の現実の世界に取り入れたい」という願望が強いのです。
そんな虚構の世界に無理に付き合い続けることは、2人の関係においては決してプラスになりません。あなたがストレスを感じ、彼との関係を忌々しく感じてしまうだけです。もちろん、彼の願望を強く否定する必要はありません。単純に、男性の思いとして理解を示してあげればよいのです。それに対して、ダメなことはダメと言えばよいのです。
彼の願望が自由であるように、あなたの心に誰かが足枷をはめることなどできません。心からあなたを愛する男性なら、あなたの話に耳を傾けてくれるはずです。あなたの考えが無視されるようなら、彼はあなたを心から大切にしていないということ。所詮、それまでの関係だったということです。そんな心の狭い男性のことは、きっぱり忘れてしまいましょう。また違う男性を探せばいいのです。
価値観が違うときには、2人で話し合いを持つことが大切です。その上で、あなたの許容範囲のことだけに応じればよいのです。あなたの気持ちを尊重し、心から愛してくれる男性は、きっと現れるはずなのです。
(恋愛カウンセラー・安藤房子)