平昌五輪の予選でもあった「フィギュアスケート世界選手権2017」で、三原舞依選手の5位入賞という活躍があったものの、日本女子の五輪出場枠が従来の3枠から2枠に減ることが決まった。しかし、残念がることはないという。
「もちろん、1枠でも多く選手を五輪に送り出すことは重要です。しかし、2枠でも3枠でも、日本のような強豪国では、まず国内で熾烈な闘いを勝ち抜かないと五輪の代表権は得られません。つまり、本当に強い選手が出場することに変わりはないわけです」(スポーツライター)
最近の五輪を紐解けば、トリノ五輪では荒川静香選手、村主章枝選手、安藤美姫選手。バンクーバー五輪では浅田真央選手、安藤選手、鈴木明子選手、ソチ五輪では浅田選手、鈴木選手、村上佳菜子選手が出場。バンクーバーの浅田選手は別格として、トリノの安藤選手、ソチの村上選手など、実績はもちろんだが将来を期待された若手選手が抜擢されてきた。
「3枠あれば若手に経験を積ませる機会が増えるというメリットがあります。しかし、表彰台に乗れそうな選手は、おのずと1人か2人に絞られてくるもので、表彰台の独占を狙えるほど選手がそろっているのでなければ、2枠でも3枠でもメダルの可能性に大きな影響はないと言えます。また、今のジュニア選手たちは国際試合のチャンスが多く、海外での練習で多彩な経験を積む選手も多いですから、五輪の3枠目がなくても心配には及びません」(スポーツライター)
そうはいっても、1人でも多くの選手を五輪に送ってあげたいというのがファン心理というもの。2枠に選ばれる選手には“幻の3枠目”の選手のぶんも頑張っていただきたい。
(芝公子)