相続手続きや遺言書の準備など、必要な“終活”を「親にはそろそろしてもらいたい」と考えている人は多いのでは?
さまざまな商品の企画・開発・販売サービスなどを展開するbondsが2020年8月、西日本在住で60歳以上の男女と60歳以上の親を持つ子どもを対象に行ったアンケート調査では、「親にしてもらいたい終活」の回答上位は、1位が「相続手続きや遺言書の準備(32.2%)」、2位が「不用品の整理(22.6%)」、3位が「葬儀やお墓の準備(11.4%)」、4位が「延命治療などの意思表示の決定(9.0%)」、5位が「エンディングノートの作成(8.1%)」だったようです。
相続や遺言など、財産に関わる内容については、しっかりと準備して欲しいものですよね。そんな中でも、5位にランクインしていたエンディングノートは、比較的新しい“終活グッズ”のひとつに数えられますが、実は最近、終活に関するグッズの種類がこれ以外にも増えているんです。それらを2つみていきましょう。
■ライフメモリアルノート
三井住友信託銀行が、2021年3月1日から11日まで、100名に無料配布する「終活キット」の受付をすると発表しました。その中身は、「エンディングノート」「ライフメモリアルノート」「オリジナル万年筆」「レターセット」です。
ライフメモリアルノートは、葬儀や埋葬に関する希望などを記載するエンディングノートと比べて、より想いをダイレクトに伝えるためのノートです。例えば、「私の好きなものベスト3」のパートでは、「好きな歌・歌手」や「感動した本(映画)」のベスト3を書く欄が用意されています。これらを死ぬ前に書いておくことは、遺された家族に自分の知られていなかった新たな一面を知ってもらったり、改めて認識してもらったりする機会となりそうです。
他にも、人生の振り返りやこれからの目標などを記入するパートもあり、じっくり考え、自分が大切にしている想いを伝えられるものになっています。子の立場として、親にこうしたノートを渡して書いてもらうのもよいかもしれませんね。
■自分史の動画
最近では “自分史”の動画制作サービスを行っている業者が増えてきました。これは、映像の中に自ら出演し、インタビューを受けたり家族に対してメッセージを伝えたりしながら、自分の歴史を振り返る短い動画。写真では残せない、動く自分の姿を残せるのは貴重ですよね。家族にとっても、生前の姿をいつまでも動画で見られるのはありがたいものです。これも、親に勧めてみるといいかもしれませんね。
年々、終活グッズは進化しており、本人にとっても遺族にとっても心に響くものが増えてきました。こうした新しいグッズを勧め、親の終活をサポートしてみてもいいのではないでしょうか。