マスクが手放せない生活が続く中、マスクによるこすれや蒸れなどで生じる肌荒れに悩まされていませんか?
2021年6月、資生堂薬品が「マスクを常用しており、かつ1年以内に肌荒れを経験したことがある」20~40代女性500名を対象にアンケート調査を行ったところ、マスクを常用し始めてから73%の人が「肌荒れしやすくなっていると感じる」と回答したそうです。
多くの女性たちが肌荒れを実感しているようですね。対処方法を聞いたところ、かぶれやただれなどの症状にならない限りは、化粧品を使ったスキンケアでの対処にとどめる人が多く、皮膚科に行ったり市販薬を買ったりするなど、治療薬で対処する人は少数派であることが分かりました。
これに対して、皮膚科専門医でみずき皮膚科クリニックの原みずき院長は次のように話します。
■炎症が起きているなら治療薬で対処する必要あり
原さんによると、肌荒れの症状は5つのレベルに分けられるそう。そのうち、レベル1の「手ざわりがゴワゴワする、化粧のノリがよくない」の対策は化粧品でよいものの、レベル2の「化粧水がしみる、ヒリヒリする、赤くなる」の対策は炎症が起き始めている状態なので、化粧品ではなく医薬品を使用する必要があるのだとか。そのため、皮膚科で薬を処方してもらうのがベストなんだそうです。
■市販の治療薬を選択する方法も
もし、レベル2の状態を自覚しても、皮膚科に行く時間や余裕がない場合は、処方薬でなく市販の治療薬を選択する方法もあるとか。でも、治療薬のベタベタ感が苦手という人もいるでしょう。最近ではスキンケア感覚で使えるエッセンスタイプの医薬品が出ているので、それを使うのもいいそうですよ。
ただし、それでも改善しない場合、あるいはレベル3以上の症状になった場合などは、早めに皮膚科を受診するのを原さんは勧めます。
いずれにしても治療薬は、医師の指導、またはパッケージなどの記載をしっかり確認した上で利用することが大切。症状を長引かせないためにも肌に負担をかけないためにも、肌状態をしっかり見て薬を使用する正しいタイミングを見極め、早めに対処しましょう。