林遣都・仲野太賀W主演「初恋の悪魔」が低視聴率の“骨太”なワケとは

 スタート前はあれだけ期待値が高かったのに、初回視聴率6.6%、第2話3.9%、第3話3.8%と恐ろしいほど低空飛行している「初恋の悪魔」(日本テレビ系)。

 このドラマの脚本を担当している坂本裕二氏の作品といえば、2021年4月期放送の「大豆田とわ子と三人の元夫」(フジテレビ系)や2017年1月期放送の「カルテット」(TBS系)が記憶に新しいが、どちらの作品も万人ウケするわけではなく、ハマる人にはめちゃくちゃハマるという仕上がりだった。そのため視聴率は「大豆田~」が平均視聴率6.1%、「カルテット」が8.9%とどちらも2ケタに届かなかった。

「それだけに、今作も視聴率が低いことは予測できたと言えます。しかも今作は土曜の夜10時枠。もともとテレビ視聴者数自体が平日に比べて少ないですからね。坂元脚本の醍醐味は、会話劇としての妙と役者たちの細かい演技の応酬で、“ながら見”と呼ばれる、スマホを片手に持って実況しながら視聴することは難しく、それと同じくTVerなどの見逃し配信も倍速再生してしまったら、せっかくの会話劇や細かい演技の応酬を視聴することはできません。つまり、視聴者に“見る覚悟”を迫る作品なので、それを窮屈に感じる視聴者が多いのも当然でしょう。

 また、仲野太賀とW主演している林遣都が、今作では絶妙にダサい凶悪犯罪愛好家の推理マニアで、ときどき阿部寛がコミカルな演技をしているように見えてしまうことも、ミーハーな視聴者を味方にできず、視聴率が伸び悩む結果を招いているのかもしれません」(テレビ誌ライター)

 7月30日放送の第3話では、鏑木星砂(松岡茉優)には別人格があること、馬淵悠日(仲野)の殉職した兄・朝陽(毎熊克哉)のスマホを星砂が所持していること、鈴之介(林)の家に監視カメラが取り付けられていたことなどが描かれ、ミステリー度が格段にアップ。今後の展開から目が離せない。

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