情報過多になりがちな現代では、親として子どもに「知っておいて欲しい」「経験して欲しい」ことがあり過ぎて「何を選択してあげたらいいか迷う……」という方も多いのではないでしょうか。もちろん、さまざまな世界を見せてあげたり経験させてあげたりすることは重要ですが、“与えないこと”が成長を促すことも忘れてはいけません。
■自分で選択して発見することで主体的な学びが生まれる
大人が教えてあげるより、子どもが自分で発見して疑問を抱き探求していくことのほうが、深い学びを得られて定着度も高くなります。それは、受け身ではなく主体的に学んでいるから。知って欲しい、経験して欲しいことは、親がやらせるよりも、自ら知りたい・やりたいと思える方法で提示してあげるほうが効果的な場合が多いものです。
■自発的にやりたいと思えるものでないと効果が出にくい
物事の最初の一歩となる“存在を知る”ところまでは、ある程度強制的に進めても主体的な学びが生まれる可能性が広がります。しかし、その学びが長期的に続くものほど、やらされている感覚で取り組むのでは効果が出にくくなってしまいます。とくに、読書や習い事などは「これを読みなさい」「この習い事に行きなさい」と経験させても、嫌々やるようになって精通や上達が期待しにくいです。“もっと深く、もっと上手く”を追求したいものほど、自主性が必要になります。
■やらせたいことは子どもの視界に入るように置いておく
それでは、どうやってさまざまなことを経験させてあげればよいのでしょうか? オススメの方法は、その子が手に取って気付くことができるよう、話題に出してあげたりさりげなく近付かせてあげたりすることです。例えば、本なら視界に入る場所に置いて、さりげなく導いてあげるのです。そんな感覚でさまざまなことを見聞きさせてあげると、好奇心をくすぐりやすくなりますよ。
何もすることのない暇な時間こそ何をしようか一生懸命考え、その子自身が思考して行動するようになります。その重要性を忘れずに、与え過ぎずに気になるように提示してあげる……そんな“ミニマル”な向き合い方を家庭教育に取り入れて、子どもが刺激あふれる日々を送れるようサポートしてはいかがでしょうか。
(Nao Kiyota)