「将来のことを考えると貯金だけでなく投資も視野に入れた方がいい気がするけど、貯金が少ないのも不安……」と、どれくらい貯金をすればいいのか、どのタイミングで投資も検討すればよいのか迷っていませんか? 後悔しないようにしっかり考えて実践したいと思ったら、次のようなポイントを押さえておくといいですよ。
■むこう数年間の安心づくりには預貯金が重要
思いがけないケガや病気で治療費が必要になったり、一定期間仕事ができなくなったりした場合などに備えてまとまった資金を準備しておきたいケースや、マイカー・マイホームの購入や子どもの学費など、数年以内に大きな出費をする予定があってそれに向けて資金を確保したい “短期的な貯蓄計画”に、リスクの大きな投資は不向きです。
「貯金では利回りが低いから」とリスクのある投資のみに頼っては、いざ資金が必要になったタイミングで思うように運用できているとは限らず、貯蓄が減っているタイミングで切り崩すことになる可能性もあります。短期的な資金確保には、リスクが低く引き出しやすい貯金を優先することが大切です。
■長期的な計画で投資を視野に入れる
「数十年後の生活に向けて資産を蓄えていきたい」と考えたときに、視野に入れやすいのが投資です。経済の成長には時間がかかりますから、資産が減るリスクを減らすためには切り崩す必要性に迫られずじっくり運用することが重要だからです。
また、短期的に実現させたい資産づくりを預貯金で達成したうえで、預貯金と並行して投資を行うと、さらにリスクを軽減させることができます。投資のみに財産を投入するというハイリスクを回避することで、資金計画の見通しも立てやすくなります。
“絶対に成功する”という方法がなく、どんな選択をするのも自己責任となると、計画も立てにくくなりますよね。そんなときは、いつでも手元に持っておきたい確実に必要な資金と、リスクを伴っても実践したい運用とを分けて考え、それぞれに計画的に向き合えるようにすると、不安やリスクを軽減させやすくなりますよ。
(Nao Kiyota)