その発言には視聴者もガッカリしていたようだ。
6月7日放送のトークバラエティ番組「あちこちオードリー」(テレビ東京系)に、いま話題のとにかく明るい安村が出演。イギリスのオーディション番組「ブリテンズ・ゴット・タレント」にて決勝進出の活躍を見せた直後の出演であり、同番組での手ごたえなどを語ってみせた。
安村によると最初の収録は1月に行われ、4月の放送で一挙に話題になったとのこと。現地ではバカ受けしていたのに対し、日本に“凱旋”してお笑いライブに出演したところ、まったく受けずに終わったとのエピソードを明かしていた。
とにかく、いまや世界中に「TONIKAKU」として名前と芸を知られるようになった安村。だがその成功にあぐらをかいたのか、調子に乗り過ぎている姿を露呈していたという。
「オードリー若林から『向こうの仕事とか増えたらどうするんスか?』と問われると、ルーマニアとスペインからもオファーが来ていると明かした安村。これには若林も『サッカー選手じゃん!』とびっくりです。しかし安村は『でも断っちゃたんです』と告白。スタジオ全体が驚くなか、『あんま変わんないかなと思って、イギリスと』との理由を明かしていました」(テレビ誌ライター)
これにはオードリー春日も思わず「生意気ですね」と反応。オードリーもアメフトの取材を通じてアメリカで何度となくギャグを披露しており、海外でのネタ披露では先輩と言える存在だ。それゆえ安村の発言を生意気に感じたのも無理のないところだろう。
ただ安村が「あんま変わらない」と語ったことにも、実のところ一理あるというのだ。それは「ブリテンズ・ゴット・タレント」という番組の成り立ちに理由があるというのである。
「同番組は、審査員を務めるサイモン・コーウェルの会社が権利を持つ『ゴット・タレント』フォーマットに沿って制作されています。ルーマニアでは『ロマニー・オウ・タレント』、スペインでは『ゴット・タレント・エスパーニャ』という番組名で展開されており、その内容はイギリス版とまったく一緒。つまり国が変わるだけでやることは変わらないため、安村がイギリスだけで十分と考えたのも無理はないところでしょう」(前出・テレビ誌ライター)
昨年度の「ブリテンズ・ゴット・タレント」には日本人マジシャンの岩崎圭一が出演。指輪を宙に浮かすマジックで人気を博し、日本人出演者としては初となるゴールデンブザー(無条件で準決勝進出)を獲得する活躍を見せていたものだ。
その岩崎はイギリスのみならずアメリカやスペイン、イタリア、さらにはブルガリア版にも出演。すべて現地の言葉で審査員とやり取りするという異能ぶりも見せつけていたのである。
「しかし安村の場合、審査員が英語で何を言っているのかが一言も理解できなかったと『あちこちオードリー』でも語っていましたし、言葉が通じないルーマニアやスペインで同じように活躍できるかどうかは疑問なところ。彼のマッパ芸には言葉はいらないとはいえ『安心してください、履いてますよ…』『バーンツッ!』というコール&レスポンスは現地の言葉だからこそ盛り上がるのであって、それをルーマニア語やスペイン語で行うのはハードルが高すぎるというものです」(前出・テレビ誌ライター)
果たして安村がルーマニア語で「Nu va faceti griji」や、スペイン語で「No se preocupe」と語ったところで、現地の人が「ドントウォーリー」の意味だと理解してくれるのかは微妙なところ。実のところイギリスだけに留めたのは正解だったのかもしれない。