今年の梅雨は大雨や雷に多く見舞われた地域も多く、大変な思いをしながら過ごした方も多いのではないでしょうか。雷の音や振動もそうですが、とくに危険なのは落雷です。雷が鳴ったら、すぐにでも落雷の対策を取りたいものです。次のようなケースごとに、対処法を紹介していきましょう。
■外出中に雷が鳴っていたら……
まず知っておきたいのが、雷は基本的に高い所に落ちやすい性質があるということ。とくに、ビルの屋上や山頂です。また、周囲に高いものがないグラウンドも、雷が落ちやすくなるといわれています。
外出中に雷が鳴ったら、建物内や自動車内に逃げることが望ましいです。木の下は危険なので避けてください。どうしても近くに建物がない場合には、足を閉じてその場にしゃがむといいといわれていますから、ぜひ覚えておいてくださいね。
■家の中にいるなら……
家の中にいる場合、どうすれば落雷を防げるのでしょうか。雷対策専門メーカーの音羽電機工業によれば、「落雷によって家庭内の機器が故障することがありますが、これは落雷によりコンセントなどから一時的に大きな電流が流れて機器に侵入することが原因。その侵入を遮断する“避雷器”を設置することが、ひとつの対策となる」そうです。
とはいえ、避雷器を設置するのが間に合わず、落雷によって家電が壊れてしまうこともあるでしょう。その場合は家電には直接触れず、まずはその家電がつながっているコンセントを元から抜くとよいそうです。焦らず、冷静に対処しましょう。
■家電への被害があったら……
万が一、落雷によって家電が壊れてしまった場合には、火災保険など、家財の火災補償で備えられることがあります。実はこれ、あまり知られていないようです。
例えば、『こくみん共済 coop』には、火災や自然災害、地震による被害に備える共済「住まいる共済」があり、家財の契約で落雷による家電などの被害についても補償対象となるため、修理費用や買い替え費用に充てることができます。
落雷による共済金支払いは、2018年4月1日から2023年3月31日の5年間で合計約2.5万件の実績があり、とくに集中していたのが鹿児島県での被害で3,088件だったそう。意外と多いものですね。
実際にこの共済に加入していた人からは、「太陽光パネルやパソコンなど、落雷でかなりの損害がありましたが、共済金を十分なくらいいただいたのでありがたかったです」との体験談も寄せられているとか。
雷が多い地域に住んでいるなら、避雷器や火災補償で家庭内を守る予防策を取っておくことも重要といえそうですね。