モデル・タレント・俳優として活躍中の栗原類の書籍「発達障害の僕が輝ける場所をみつけられた理由」(KADOKAWA)が売れている。10月6日に発行されたばかりだが、15日現在でAmazon売れ筋ランキングのエッセー・随筆部門で2位、ノンフィクション部門で3位と絶好調だ。
同書籍には栗原の数少ない友人の一人でもあるピース・又吉直樹との対談も収録されており、又吉は「類くんの存在が、『発達障害』を知る手がかりになる」と帯コメントも寄せている。
「栗原さんが半生を振り返りながら、自身の発達障害についてどのように悩み、対処してきたかを明かしています。執筆におよそ1年を費やしたというだけあって非常にわかりやすく、当事者の気持ちも痛いほど伝わってくる。見守ってきた母親側からの視点もあるので、お子さんが発達障害と診断されて悩んでいる人にも勇気を与えるでしょう」(文芸誌編集者)
空気が読めない、やるべきことをしない、人とうまく関わることができない。これらは発達障害の人に見られる傾向の一例だが、“変わり者”はいじめの対象になりやすく、栗原も同著の中で壮絶ないじめにあったことを告白している。
「うまくいかなかったのは発達障害のせいかもしれないのに、自身や周囲が発達障害に気づかず苦しんでしまうことは多いようです。この本によって発達障害の認知が進めば、楽になる人が増えるのではないでしょうか」(前出・文芸誌編集者)
発達障害の知識を得たい人はもちろん、心を軽くしたい人にもオススメだ。
(笠松和美)