【らんまん】万太郎が台湾調査のために学んだのは中国語ではなく「台湾語」だった!

 史実としてはまったくもって正しいのだが、視聴者は驚きをもって受け止めていたようだ。

 8月30日放送のNHK連続テレビ小説「らんまん」第108回では、主人公の万太郎(神木隆之介)が台湾調査団の一員として基隆に到着。現地案内人の陳志明(朝井大智)と台湾語で会話する様子が描かれた。その場面に驚く視聴者が少なくなかったという。

 日清戦争の講和条件として割譲され、日本の領地となっていた台湾。台湾総督府は日本語を共通語としており、万太郎も日本語で調査するように命じられていた。しかし現地の言葉を学ばないことには調査が進まないと考えた万太郎は、台湾語を独習。覚えたての台湾語で、陳に名前を訊ねていたである。

 万太郎が台湾語を話すのに驚いた陳は、日本語読みの「ちんしめい」ではなく、「ダァン・ジーミン」が本当の名前だと明かすことに。陳の本心はともかく万太郎としては陳との距離が縮まったと喜んでいたことだろう。

 当時の世相を考えれば納得の描写なのだが、この場面に驚く視聴者がいたのはなぜだろうか。

「今回はタイトルロールでも『台湾語指導』のクレジットがあり、台湾現地の言葉が台湾語であることが示されていました。いまでも台湾人口の約4分の3が台湾語を話していますが、現在の台湾における公用語はあくまで“国語”と呼ばれる中国語。それを本作では史実に従って、台湾の言語は台湾語だと言い切っているのです」(週刊誌記者)

 政治的に難しい立場にある台湾を巡っては、国際大会では台湾の名称を使わずに、中華台北(チャイニーズタイペイ)として参加しているところは広く知られるところ。ドラマのような創作物においても、台湾の描写には気を遣うところだ。

 それゆえ「らんまん」でも台湾調査団に選ばれた万太郎が「中国語」を学ぶという描写になっていても不思議はなかったかもしれない。しかしNHKでは史実を忠実に描く方針を選択しており、あくまで台湾語にこだわっていたのである。

 万太郎が手にしていた学習書では「基隆」の読み仮名が中国語風の「ジーロン」ではなく、台湾語の「コエラン」(ケーラン)となっていた。ほかの読み仮名もすべて台湾語に統一されており、そこには「台湾語≠中国語」が明確化されていたのである。

「もちろん史実を史実通りに描くのはドラマとしては当然のことなのですが、そこにきっちりとこだわった制作陣に対して、台湾へのリスペクトを感じる視聴者も少なくありません。この『らんまん』では史実と創作要素が入り混じっており、史実とは数年のズレがある描写もあったりします。それでも今回はしっかりと台湾語にこだわったところに、制作側の矜持を感じる人も多いようですね」(前出・週刊誌記者)

 牧野博士は台湾で植物採集を行うも、あまり成果はあげられなかったようで、本人の日記でも台湾のことにはあまり触れられていないという。逆に言えば万太郎の台湾採集旅行では、創作要素の出番が多くなるのかもしれない。

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