【ブルーモーメント】「被災者に遠慮は禁物」有用情報を盛り込むも気になった「あの人の不在」

 山下智久が主演を務めるドラマ「ブルーモーメント」(フジテレビ系)の第6話が5月29日に放送され、世帯平均視聴率は5.8%だった。

 第6話の物語の中では、3日前に静岡で起きた地震により、山間部の住民10名ほどが物資や救助を受けられない状態になっていた。車もヘリコプターも使えない。そこでSDMは、汐見早霧医師(夏帆)のオンライン診療と併せて、防災ドローンの実用に踏み切ることにした。

 オンライン診療もやり遂げ、救援医療物資も無事、送り届けることができたのだが…。

 転倒して足をケガした年配の女性の存在が物語を大きく動かす。当初、診療を勧めるも、本人は「大したことはない」と、断ったのだが、全ての物資が届いた後に、容態が急変する。オンライン診療を再開し、足の傷口から入ったと思われるウェルシュ菌によるガス壊疽の可能性があり、次第に筋肉が壊死して全身に中毒症を起こし死に至るため、至急抗菌剤の投薬が必要となった。ふたたびドローンを飛ばすことになったのだ―。

「今話では、救援を受ける側の姿勢も問われました。被災した人は、遠慮などせず現状を包み隠さず伝えることが大事だということです。気象を知れば、助かる命があること、これは今作の命題で、これまでにない着眼点です。ただ、いかんせん緊張感やスピード感に欠ける。第5話は、SDM警察班統括責任者となった沢渡満(橋本じゅん)の登場で、そのテキパキとした采配が高評価されましたが、なぜか今回は登場しませんでした。前話の6.1%から0.3ポイントダウンしたのは、やはり脚本に問題があるのかもしれません」(テレビ誌ライター)

 同局による山下主演の「コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-」と比較される今作。「コード~」は、視聴率20%越えもあった人気作だったが、「ブルー~」は現状ではシリーズ化さえ難しくなるかもしれない。ここから巻き返しができるようなエキサイティングな展開に期待したいものだ。

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