放送中のドラマ「燕は戻ってこない」（NHK）でバレエ界のサラブレット・草桶基を好演している稲垣吾郎に称賛の声があがっている。このドラマは桐野夏生氏の同名小説が原作で、主人公の大石理紀（石橋静河）は男性から大事にされた覚えもなく、あこがれの東京で暮らすようになるもコンビニで買うカップラーメンさえ高価だと感じ、大好きな叔母が亡くなっても葬式に赴く旅費もないほど「貧乏」を実感している、手取り14万円の病院事務で働く29歳。
そんな理紀に代理母出産を「発注」するのが稲垣演じる基だ。世界的に有名なバレリーナだった母・千味子（黒木瞳）と基は、自分たちの遺伝子を継ぐ子どもを熱望しているが、不倫後に再婚した悠子（内田有紀）が不育症だと発覚。基は母に2000万円出資してもらい、医療エージェント「プランテ」でみつけた理紀に人工受精で代理出産を依頼するのだが、この基というキャラクターが実に腹立たしいのだ。
当たり前のように命を金で買おうとしている時点で、頭のネジがどうかしているのだが、代理母出産を依頼したことを「発注」と呼んだり、代理母となる理紀が、基に連絡せず実家のある北海道に帰省したことがわかった時には長文メールで「あなたには、無事に子どもを出産する責務があります」などと人権を無視したような説教。さらに、不育症で絶望している妻の気持ちなど全く考えず、自身の精子が元気に動いている動画を「見る？」と笑顔で妻に勧めたり、悪意がないぶんだけ殺傷能力の高い言動を次々に放つも、本人の自覚はゼロ、というキャラなのである。
「視聴者からは、ネット上に『ゴロちゃん基にマジでイライラする』『リキにイラつく基の演技が上手で怖いくらい。子孫のことになると狂気を感じさせる演技力がすごい』『ゴロちゃんこれは当たり役。基が似合いすぎる。一線を越えてるキャラだって自分で言うてたけど、このキャラに説得力を与えてるんはゴロちゃん自身w』など、稲垣を褒める声が相次いでいます」（女性誌記者）
5月11日放送の「土スタ」（NHK）にスタジオ出演していた石橋から「脚がまっすぐできれい」と褒められていた稲垣。もっとダンスシーンを見せてもらいたいものだ。
