パーキンソン病を患っていたみのもんたさんが3月1日、亡くなったことがわかった。享年80歳だった。みのさんといえば、1989年から日本テレビ系の昼の生活情報番組「午後は○○おもいッきりテレビ」、2005年からTBS系の朝の情報番組「みのもんたの朝ズバッ!」の司会者を務めて、最盛期のレギュラー本数は16本に達した。毎週21時間以上も、生番組に出演し続けた。06年には「1週間で最も多く生番組に出演する司会者」として、ギネス世界記録に認定された。
令和になって改めて“平成テレビの覇王”の功績が称賛された一方で、ネットでは過去の「疑惑の行動」が拡散されている。生放送中の「朝ズバッ!」で13年に、当時TBSアナウンサーだった吉田明世(現・フリーアナ)に仕掛けたとされる“セクハラ映像”だ。ウェブ雑誌の編集者が言う。
「新人アナだった吉田さんの腰にみのさんが手を伸ばし、一瞬で彼女がそれを振り払ったという問題シーンです。吉田さんはこの数年後にバラエティー番組で、本番3秒前に一歩うしろに戻ったらみのさんが押してきたので、『みのさん、やめてください』と手を払った、と疑惑を否定しましたが…」
件の映像は、Xなどでいまなお拡散中。みのさんは、死してなお“暴君ぶり”が知れ渡ることとなった。
生のレギュラー番組では、総合司会者の横暴さや暴言を切っても切り離せない。特に、みのさんほどのレギュラー本数となれば、叩けばホコリが出るのは当然かもしれない。しかし、国民的番組にして、高視聴率でもあった「プロ野球珍プレー・好プレー大賞」や「クイズ$ミリオネア」(いずれもフジテレビ系)、「NHK紅白歌合戦」などで見せた“みの節”は、広く長く国民から愛された。視聴者に寄り添う人間力も支持された。
「朝と昼の帯番組をしながらも、夜の銀座における“クラブ活動”を欠かしませんでした。何軒もはしごして、1日にウン百万円を散財することが珍しくない。ド深夜に帰宅して、仮眠をとってド早朝に出勤。そのタフぶりは高級クラブのホステス、番組スタッフも舌を巻いていました。もっとも、夜の帝王としてはホステスへのボディタッチが常態化していたそうですが(笑)」(前出・編集者)
早朝から深夜までを制したテレビ界の巨星は、家族に看取られて旅立ったという。お別れの会などを催さない終焉で、最期まで“らしさ”を貫いた。
(北村ともこ)