40代ともなると部下や後輩への指導に迫られるのは、日常的にあるシチュエーション。しかし一生懸命に助言や指南をしても、糠に釘状態で思わず脱力…なんていう展開もありがちかもしれません。
そんな様子を見た同僚や上司から届く「ドンマイ!」のLINEには、気遣いは嬉しくても内容がピント外れで余計に脱力してしまうものも…!?
元議員でありメンタル心理カウンセラーの並木まきが、40代女性たちが「深く脱力した…と」話すピントがズレた名言LINEをピックアップしました。
■アドラー心理学にハマる同期から…
「何度教えても同じミスを繰り返す部下にウンザリしてしまって、同期にちょこっと愚痴ったんです。すると、その同期から1時間後に『人を変えることはできない。できるのは、自分が変わることだけだ』とLINEが届き…。どこかで聞いたような言葉だな?と調べると、アルフレッド・アドラーの言葉でした(笑)。その同期はアドラー心理学にハマっているから、私の悩みを軽くしようとして送ってきたんだと思うんですけど、部下のミスを改善するのに私が変われることって何だろう…と、かえって疲労感が湧いてきちゃいました。親切心で送ってくれたのはわかるんですけど、なんかピントがズレてない??」(47歳女性/東京都)
部下が同じようなミスを繰り返している状況は、上司も疲弊しがちですよね。
必要以上に部下の行動にストレスを感じないように気をつけることはできても、部下のミスそのものを改善するには、上司としてはできることが限られているのもまた事実かもしれません。
■いきなり大企業の考え方を言われても
「納期の遅れがやたらに多い後輩と同じプロジェクトに携わっていたときに、その尻ぬぐいは先輩である私たちの役目みたいになっていたんです。残業や仕事の持ち帰りでなんとかカバーをしていましたけど、後輩本人は知らん顔で、先輩がフォローをしてくれて当たり前みたいな態度だったから、イライラが止まりませんでした。それを上司にLINEで報告したら、某有名自動車会社の考え方として有名な『人を責めるな、仕組みを責めろ』という言葉が返ってきました。確かに仕組みにも問題があるのかもしれないけれど…、目の前にあるプロジェクトに遅れが出ているのに、今そう言われても、どうしようもなくない?って、さらにイラッとしちゃいましたね(笑)」(45歳女性/埼玉県)
スムーズな業務進行のために仕組みを変える必要があったとしても、“目の前の問題”を解決するには論点が大きすぎて「今そんなことを言われても!」となっても仕方ありませんよね。
笑い話としては面白くても、イラっとしているその最中にピントがズレたLINEが届けば、苛立ちが募ったうえに大きな脱力感までも襲いがち。
同僚からの「ドンマイ!」の気持ちは嬉しくても、切羽詰まっているときには素直に笑えないときもありますよね!
(並木まき/元市議会議員・メンタル心理カウンセラー)