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2026/05/05 07:00

菅原文太さん【1】朋友の彫師の物騒なジョークに「やりゃいんだろ」/ベテラン女性記者「忘れがたき芸能人の記憶」

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2026/05/05 07:00

 記者生活40年。この仕事を本格的に始めたころは、有名人のインタビューがほとんどでした。そんな筆者に舞い込んできたのは、日本酒造協会が関係各所に配布するタブロイド紙の創刊。その第1号に“酒について語れる有名人”をピックアップし、取材から最終原稿までをあげる依頼でした。

 引き受けはしたものの、当時は酒について語る女性有名人はほとんどいなくて、クライアントからは「創刊号なんだから、なるべくビッグネームで」とのお達しがあり、人選に難航していました。

 困った私は、当時、取材助手をさせていただいていた彫師の梵天太郎氏に相談することにしました。梵天氏の事務所に伺い、さっそく、話をすると「じゃあ、ぶんちゃんでいいんじゃない」と即答でした。「ぶんちゃん? どこのぶんちゃんですか」と聞き返すと「菅原文太だよ。知らないの」と呆れ顔。「もちろん知っています。すぐに所属事務所に連絡します。先生の紹介と言っていいですか」と確認すると、梵天氏はすでにどこかに電話をしていたんです。そして「ほら」と、受話器を渡してきて「文ちゃん出たよ」と言いました。

 いやもう、いきなりご本人が直接電話に…心臓バクバクでした。

ダイナマイト巻きつけてお前のとこ…

「お電話変わりました。あの…」と説明しようとしたら

「酒の話だって」と、菅原さん。

「はい」

「俺が断ったらどうするか、梵ちゃんに聞いてみてよ」と、菅原さんが言うので、梵天氏に伝えようとしたところ、

「おい、聞こえてるぞ。断ったら腹にダイナマイト巻きつけて、お前のとこ殴り込みに行くからな」と私の持っていた受話器の送話口(話しかける方)に向かって怒鳴ったんです。

「あの~梵天先生が…」と伝言しようとすると、菅原さんは爆笑しながら「デケエ声、聞こえてるよ。わかった、わかった、やりゃいいんだろ。物騒だなー」と引き受けてくださいました。

 その後は、菅原さんから「早いほうがいいんだろ」とおっしゃってくださり、その週の金曜日に、当時菅原さんが出演なさっていた映画「ビルマの竪琴」(1985年公開)のヒットを祝うパーティーが赤坂のホテルで開催されるとのことで、そのパーティーの前に同じホテルのカフェでインタビューをさせていただくことになりました。

(李京榮)=【2】に続く=

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