米俳優のウィル・スミスが、スペイン出身監督ペドロ・アルモドバルとネットフリックスを巡って激しいバトルを展開した。ウィルは現在開かれているカンヌ国際映画祭の審査員を務めているが、「オール・アバウト・マイ・マザー」などで知られる審査員長のアルマドバル監督が、ネットフリックスが映画業界に敵対意識をもたらしていると発言したことに対して真っ向から否定したのだ。
ヴァラエティ誌が入手したアルモドバル監督のエンターテイメント業界に対する見解はこうだ。
「個人的には、パルム・ドールだけでなく他の賞でも受賞映画が銀幕で観られないなんて考えられない。だからと言って、僕が新しい技術を受け入れないとか、ありがたがらないというわけではない。そういう気持ちはあるから。
ただ新しい世代が残念ながら気づいていないことに対して戦っているんだ。大きなスクリーンが観客に対して訴えかけられる力というものに関してね。
映画のスクリーンは自分の座っている椅子より小さいべきではないんだ。それに日常生活の一部であるべきでもない。劇以上の画像を前にして、自身の小ささと謙虚さを感じるべきなんだ」
それに対してウィルは、新作映画「ブライト」の配給元となる予定のネットフリックスが映画界との素晴らしい結合性を備えていると反論した。
「僕の子供たちは映画館に週2回行って、ネットフリックスも見ているよ。映画館に行くことと自宅でネットフリックスを鑑賞することの線引きはとてもわずかだよ。
うちの家庭では、ネットフリックスは有益以外のなにものでもない。子供たちは今まで見たこともないような映画の数々をみることが出来るんだから。
それにネットフリックスは結合性をもたらしてくれるだろ。家の近くでは公開されないような映画もあるからね。そういうアーティスト達を見つけることもできるんだ」
新しいテクノロジーに対する対立はエンターテイメント業界にもあるようだ。