歌舞伎俳優・市川海老蔵の妻でフリーアナウンサーの小林麻央さんが6月22日、都内の自宅で死去した。34歳だった。夫にかけた最期の言葉は「愛してるよ」だった。
麻央さんは、5月29日に退院し、在宅医療に切り替えた。病床にありながらも、長女・麗禾ちゃんや長男・勸玄くんとの日々の触れあい、自身の体調までをもブログに綴っていた。
最後のブログ更新は20日。「オレンジジュース」と題し、その美味しさに「朝から笑顔になれます」とあった。
2016年6月9日に、海老蔵が妻の病名を明かしてから、さまざまな葛藤を抱きつつも同年9月1日にブログを始めた麻央さん。同じ病にある人を勇気づけるとともに、ひとえに「力強く人生を歩んだ女性でありたいから 子供たちにとって強い母でありたいから」と自身の“生き様”を伝えるためだった。
海老蔵は23日に行った会見で、麻央さんの子供たちに対する思いを聞かれ「とにかく、気掛かり……でしょうね」と涙をぬぐった。
麻央さん、そして海老蔵のブログに何度も書かれた「奇跡」という言葉。その願いが叶うことはなかったが、家族を支えた父と、34年という短い人生を必死で生き抜いた母をもった2人の子供は、誇りに思うに違いない。