半袖やノースリーブの季節になると、ワキのムダ毛や黒ずみ、くすみが気になりますよね。とはいえ、ホームケアでは肌トラブルを起こしてしまうことも…。そこで、よしき皮膚科クリニック 銀座院長の吉木伸子さんに、正しいワキのムダ毛処理の方法をうかがいました。
吉木さんによると、ワキのムダ毛処理後のトラブルには、毛穴が化膿してニキビのようになる『毛嚢炎(もうのうえん)』や、毛穴が傷つき出口が硬くなって塞がれるために伸びてきた毛がとぐろを巻いてしまう『埋没毛』、これらの炎症が起きた跡がシミのように残る『炎症性色素沈着』などがあるそうです。また、毛を抜くときに毛根部分が傷つくことを繰り返し、皮膚が『瘢痕化(はんこんか)』するために硬くなって、ボツボツとした鳥肌のようになることもあるのだとか。
ムダ毛の処理方法は、大きく分けて「抜く」と「剃る」の2種類があります。毛根には神経や血管が通っているため、毛を抜くと毛穴の奥の見えないところで小さな傷がついて出血するそう。そのため、皮膚への負担が低い「剃る」方法がオススメ。ただし、全く肌を傷つけずに処理するのは難しいため、正しいケア方法を知っておくことが大切なのだそうです。
トラブルを防ぐ正しいムダ毛ケアのポイントは、次の4つ。
●毛穴の中までは洗えないため、少しでもダメージを減らすために皮膚の表面と器具を清潔にする
●皮膚をやわらかくし、肌表面へのダメージを抑える効果が期待できるので、蒸しタオルなどで温めてからケアを行う
●炎症を抑えるために、除毛が終わったら冷やす
●疲れている、風邪気味、生理前のときの除毛は傷みやすいため、体調の悪いときは行わない
また、最近では直ヌリすることで、ワキのくすみを見えにくくする効果のある制汗剤もあるそうです。肌トラブルを防ぐケアを実践しながら、美しさを保つ工夫として取り入れてはいかがでしょうか。
(美容・健康ライター Nao Kiyota)