「喉」を大切にしていますか? 喉は、外からやってくる病原体から身を守る重要な役割を担う器官。寿命と死因は喉に書いてあるといっても過言ではないほど、“喉が強いと病気になりにくい”といわれています。そこで、喉を強くする生活のコツを、池袋大谷クリニック院長で呼吸器内科専門医の大谷さんにうかがいました。
大谷さんいわく、次の生活習慣は喉の機能を減退させるそうです。どのくらい当てはまるかチェックしてみましょう。
□タバコを吸う
□脂っこいものが好き
□アルコールを毎日たくさん飲む
□いびきや無呼吸がある
□野菜が好きではない
□血圧が高い
□胸焼けがある(胃酸の逆流)
□喉に違和感がある
□声がかすれる
□会話する頻度が少ない
これらの「喉を老けさせる生活習慣」に一つでも当てはまる人は、喉の働きが低下している可能性があります。では、喉の老化を防ぎ、免疫機能を高めるにはどうしたらいいのでしょうか。大谷さんは「喉を強くする原則」として次の二つをあげています。
■潤す
唾液は、異物を攻撃する成分や細胞を修復・成長させる因子が含まれる“天然の消毒薬”です。喉の免疫力の要となる線毛の動きは、この唾液の量が減ると落ちるため、喉を潤して唾液の働きを活性化させることが大切なんだとか。そのためには、誤嚥予防にも役立つ粘り気のある食材を取るのがオススメだそうです。大谷さんは、無理なくたんぱく質も摂れる“粘るタイプのヨーグルト”を日々の食生活に取り入れているそうです。
■飲み込む力を鍛える
飲み込む力は、美味しく食事をするためや誤嚥予防のためにも重要だといいます。これを強くするためには、喉の周辺の筋肉を鍛えることが大切なんだとか。大谷さんに2つの方法を教えていただきました。
〈あご持ち上げ&イィー体操〉
1.あごの下に両手の親指をあて、下向きにあごを引く。このとき親指はあごを押し戻すように上方向に力を入れる
2.できるだけ口を大きく横に開き、奥歯を食いしばるように力を入れ、「イィー」と10秒くらい、長めに声を出す
〈舌出し体操〉
1.口を大きく開いて、舌を出したり引っ込めたりする動きを2~3回繰り返す
2.舌先を左右に大きく2~3回動かす
※舌をできるだけ大きく動かすこと
これから冬に向け、気温がぐっと下がっていきます。風邪やインフルエンザなどの感染症予防も徹底していきたいですよね。喉のアンチエイジングに、家族の健康維持に、家族ぐるみで取り組んでみてはいかがでしょうか。
(美容・健康ライター Nao Kiyota)