3月15日に発表された、スタジオジブリ初のCM作品が話題になっています。
その内容は、国宝「鳥獣戯画」をベースにした丸紅新電力とのタイアップCM。「鳥獣戯画」はかねてよりプロデューサー・鈴木敏夫氏のほか、宮崎駿氏、高畑勲氏らが「いつの日か動かしてみたい」と惚れ込んでいたモチーフだそうで、今回のCM制作オファーをきっかけについに実現できたとか。鳥獣戯画の特徴である擬人化されたウサギとカエルがリアルに動く30秒の映像は見応え充分です。
ストーリーは、ジブリならではのちょっと意味深でハートウォーミングな内容。雨宿りしていたウサギに葉っぱを傘にして通りかかったカエルが、ウサギに傘を渡して去っていくところから始まります。けれど、カエルがずぶ濡れになるのを心配したウサギは、傘を差しながらも走って追いかけ、結局は相合傘に‥‥。
音楽はフジテレビ「それでも生きていく」やテレビ朝日「美の巨人」の音楽でも知られる辻井伸行氏による書き下ろし。軽快なピアノのフレーズが、なめらかに動きまわるウサギとカエルのやりとりとマッチしています。
現在、鈴木氏は今年5月公開の押井守監督「ガルム・ウォーズ」日本語版プロデューサーを務めているほか、今年9月公開予定の「レッドタートル」をフランスで制作中とのこと。それに先駆けて披露された本作は、スタジオジブリの“こだわりオヤジたち”の手腕が健在であることを知らしめてくれます。動画は丸紅新電力の公式サイトで見ることができますよ。