副業に頼らず、“テレビスター”としての日々を過ごし、お茶の間に笑いをもたらすことで想像を超えた金額を頂戴している芸人もいる。
「なんで日だ!」の決めゼリフで知られ、今やテレビでその顔を見ない日が無いほど充実した働きぶりを見せるお笑いコンビ・バイきんぐの小峠英二は、バラエティー番組で見せる“いじられキャラ”とは裏腹に、とてつもない金額を荒稼ぎしている立派な成功者である。
「10月放送の『VS嵐』(日本テレビ系)に出演した際、小峠は共演者から直近の月収が800万円であることを暴露され、本人も否定しませんでした。所属する事務所がソニー・ミュージックアーティスツで、取り分に大きな違いがあるとされる吉本興業よりはギャラの割り当てが高いのか、出ずっぱりの吉本芸人に比べ、コスパの高い芸能生活を送っていると言えます。また、笑いの実力も確固たる評価を築き上げており、Amazonプライムが主催する『HITOSHI MATSUMOTO presents ドキュメンタル』シーズン2では幾多の猛者たちを抑えて優勝しています。この大会では“ヒトを笑わせる”攻撃能力に加えて、他の芸人のボケに耐える守備能力も求められるため、千原ジュニアや宮川大輔、宮迫博之といった多くの大御所芸人ですら攻略に苦しめられました」(テレビ誌ライター)
単なるバラエティー番組での人気だけでなく、実力も備わっていることが窺い知れる小峠。相方の西村瑞樹は今や“キャンプユーチューバー”を名乗り、専らYouTubeでの活動に傾倒しつつあるが、小峠にはまだまだテレビを舞台に活躍し続けてもらいたいところだ。
一般的なサラリーマンの感覚からすれば、これらタレントの収入は常軌を逸したレベルなのかもしれないが、同時に、一寸先が真っ暗闇な状態であることもまた事実。時代に置き去りにされるかもしれない恐怖と隣り合わせに、常にタレントとしての売り方やポジション取りに神経をすり減らされる毎日は、我々一般人が想像だにしない重圧となってその身に降りかかってくる。
そんなタレントたちが手にするギャランティーの金額が適正かどうかは、テレビのチャンネル権を握り、SNSのアカウントを持つ大量のユーザーによる取捨選択こそが、最終的なジャッジを下すことに繋がるのかもしれない。
(木村慎吾)