ドラマ「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」(フジテレビ系)が予想通り、月9の最低平均視聴率を更新。世紀の駄作として記憶されることとなった。あまりにもご都合主義の最終回にはドラマファンから怒りの声が続出している。テレビ誌のライターが説明する。
「広げ過ぎた風呂敷をなんとか畳むために、無理やり伏線を回収しまくった最終回でした。ヒロインの有村架純が働く介護施設の御曹司はお見合いを決意し、友人役の高畑充希はプロポーズを受け、当の有村は高良健吾と遠距離恋愛を決意という謎のハッピーエンド。しかも、前話で階段から転落し、本来ならリハビリの必要な“びまん性軸索損傷”を負った有村が、退院後は何事もなかったようにピンピンしているのですから、開いた口がふさがりません」
しかも、有村が階段から落ちて意識不明になったのは、彼女が大事にしていた亡き母からの手紙を御曹司が読む機会を作るための、苦肉の策だったのである。こんなご都合主義だらけの物語に対し、一部のメディアは「良質のドラマ」と持ち上げ続けていたが、それがステマに過ぎなかったことは、この最終回が証明していたと言えそうだ。前出のテレビ誌ライターが指摘する。
「最終回を観た視聴者の感想は、ほとんどが『有村架純が可愛いすぎた』とか『西島隆弘くん男前だった』など、出演者のファンによるもの。内容に感動したという声は少なく、せいぜい『ハッピーエンドで安心した』という程度でした。北海道や東北の出身者からは、出身地がステレオタイプな枠に当てはめられていて不愉快という声さえあがっていましたね」
終盤に有村と高良が語り合うシーンでは、有村が東京の悪口をさんざん言い続ける始末。どうやら制作陣が描きたかった現代の若者は東京嫌いのようだが、視聴者にしてみれば「10回にもわたってつまらないドラマを見せ続けられた」との悪口も言い続けたくなるところだろう。
(白根麻子)