子どもには早いうちからしっかり経済を学ばせたい──そんな思いから、スマホでのネットショッピングを経験させる親御さんも多いのではないでしょうか。
中でも、クレジットカードを持たない子どもでも始めることのできる「フリマアプリ」は、身近な学びの場の一つ。実際に子どもに出品・購入を経験させることで、次のような学びの機会をつくることができます。
■適正価格について学べる
フリーマーケットの世界では、売り手と買い手の希望する価格が一致しないと、思うように取引ができません。そのため、どの程度の値段設定にすれば相手が心地よく取引をしてくれるか考えたり、相場を調べたり、実際に交渉したりする場面が生まれます。自身の希望が通用するとは限らず、適正な価格を設定することの重要性を実感しやすいですね。
■コミュニケーション法やマナーを学べる
取引相手とのやりとりで与えた印象は、自身の信用に直結します。一度だけでなく続けて取引を経験させることで、“人気のお店にするためには?”と考えるきっかけになるでしょう。相手とのコミュニケーションの仕方や言葉遣いに注意したり、信用を崩さないための行動を取ったりすることを、自然な流れで体験できます。
■お金の大切さを知ることができる
モノを売って利益を得ることや欲しい商品を購入することは、いつも簡単とは限りません。このことを実感できるのが、フリーマーケットの特徴の一つ。販売中止にならない限りは、いつでも同じ値段で商品を手に入れられることが多いお店とは違います。周りのお店に売っていない商品に出合える可能性があるので、欲しいときに手に入るとは限らないことを学ぶのにうってつけです。
ただし、子どもが親に相談せずに取引をしてトラブルに巻き込まれるなど、危険な面もあります。親の目の届く範囲で安全に取り組めるよう、環境を整えたうえで家庭での学びの機会にしてはいかがでしょうか。
(Nao Kiyota)