意外と知らない「性」の問題……「性的同意チェック」を実践してみよう!
あなたは「性」についてどんな意識を持っていますか? 恥ずかしいことなので友人や家族とも話題にすることがなく、1人で悩みを抱えている人もいるのではないでしょうか。
■調査で判明した日本の性教育の実態とは?
国際NGOプラン・インターナショナルが2025年4月に実施した『SRHR white paper 2025(SRHR/性と生殖に関する健康と権利に関する意識調査)』によれば、日本全国1万人のうち、SRHR(性と生殖に関する健康と権利)に関する認知率は25%、理解は9%となり、若年層ほど高い割合だったそうです。
また、性を学びたい10代は7割にも達し、年齢が上がるほど学習意向が低減している傾向がありました。さらに、「性的同意」に関する認知は85%でしたが、学習経験がある人は18%、「毎回同意を取れている自信がある」と回答したのは約30%という気になる結果も出ていました。
■SRHRとは?
SRHR(エスアールエイチアール)とは、Sexual(性的)、Reproductive(生殖機能)、Health(健康)、Rights(権利)の頭文字を取った言葉で、「性と生殖に関する健康と権利」のこと。1人ひとりが“自分の心と体”“人生や人間関係”について正しい情報にアクセスし、自分の意志で選んで決定できるというものです。
例)
・自分の身体や性に関する正しい知識を得ること
・望まない妊娠や性暴力から守られること
・誰を好きになり、どう生きるかを自分で決めること
・妊娠・出産・避妊について安心して選択できること
■日本はSRHRが十分に実現されていない!?
専門家によれば、「現在の日本社会ではSRHRが十分に実現されておらず、その結果、性別や性的指向を理由とした差別や不平等が根強く存在している」のだとか。例として、「女性やLGBTQ+の人々の自由な選択が困難であり、社会的偏見による孤立などの問題が解消されていない」ことが指摘されています。
■「性的同意チェック」をやってみよう!
SRHR啓発のために2025年7月30日に始まった『SRHR for JAPAN#一億人のためのSRHR』キャンペーン第1弾では、「性的同意」がテーマに。さまざまな問題を模試形式で専門家の監修のもとに全10問出題するテスト「性的同意チェック」が、SRHR for JAPANのホームページで公開されています。他にも、2025年8月18日からは渋谷の街中を試験会場に見立て、ポスターによる問題掲出を実施する予定なんだとか。
その内容として、1問目は「次の文章で性的同意にあたるものを答えよ」で、選択肢は「A:相手が嫌といわないからキスをした」「B:以前に1度同意をしたのでそのまま進めた」「C:パートナーに今の気分を聞いてみた」の3つといった具合です。
さて、あなたはどれを選びますか? 10問すべてに回答して、あなたの性的同意の行動の状況を知り、考え直してみるのもいいかもしれませんね。
