BPOが「やらせ」認定したクレイジーな番組作り

 放送倫理・番組向上機構(BPO)は9月16日、今年5月に自死したプロレスラーの木村花さんが出演していた恋愛リアリティー番組「テラスハウス」(フジテレビ系)について、同機構の放送人権委員会で審理することを発表した。

 木村さんの母親が「死のきっかけは番組の過剰な演出によるもの」として人格権の侵害をBPOに申し立てていた。フジテレビ側は「制作者が出演者に対して、言動、感情表現、人間関係などについて指示、強要したことは確認されなかった」などと主張していた。同番組に悪質な問題があったかどうかは、今後の審理を経て発表される。

 BPOの放送倫理検証委員会は今年、2つの番組について見解を示している。その1つが19年3月に放送された報道番組「スーパーJチャンネル」(テレビ朝日系)。検証委は9月2日、同番組内の特集において放送倫理違反があったと発表した。

 問題となったのは「業務用スーパーの意外な利用法」という特集。「大量に焼きそばを買う女性」「ゲン担ぎにポテトサラダを購入して愛の告白をする男性」など、業務用スーパーを利用する5人の一般客のエピソードを披露。しかし5人とも特集を製作した男性ディレクターの知人で、ディレクターは事前に撮影日を知らせていたという。5人は、ディレクターと初めて会ったかのように振る舞っていた。

「検証委はこのような特集は『想定通りの人物やエピソードに巡り合えないことは多く、企画自体に無理があるのではないか』と指摘しました。夕方の報道番組は『news every.』(日本テレビ系)や『Nスタ』(TBS系)などがひしめき、激戦区。視聴率争いも熾烈を極めているだけに無理のある特集を立てたのかもしれません」(テレビ誌ライター)

 バラエティ番組でも「やらせ」があった。BPOの検証委は8月4日、19年8月に放送された「クレイジージャーニー」(TBS系)の企画「爬虫類ハンター」で放送倫理違反があったと認定した。

「同企画は、専門家が『爬虫類ハンター』となり、特異な能力を発揮して希少動物を発見して捕獲するものです。問題となったメキシコ編では、ロケの前に準備していた動物をその場で発見したかのように伝えていました。TBSは19年9月に問題を公表し、同年10月に番組の放送終了を発表。多くの視聴者を裏切ったことは残念です」(前出・テレビ誌ライター)

 視聴率を稼ぎたい気持ちはわかるが、“クレイジー”な番組制作はいただけない。

(石田英明)

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