NHKは11月16日、12月31日に行われる「第71回NHK紅白歌合戦」の出場歌手を発表した。今年の出場者は紅白と企画を合わせて42組。初出場は計10組となった。
初出場は紅組が櫻坂46、JUJU、東京事変、NiziU、BABYMETAL、miletの6組、白組が瑛人、SixTONES、Snow Manの3組。連続テレビ小説「エール」の主題歌「星影のエール」を歌っているGReeeeNが特別企画「今こそ歌おう みんなでエール」で初出場する。
「櫻坂46は今年11月1日に欅坂46からグループ名が変更されましたが、欅坂46としては16年から4年連続出場していますので、実質的には5年連続5度目の出場と言ってよいでしょう。また、東京事変のボーカル・椎名林檎は昨年まで特別企画も含め6年連続出場中。今年は東京事変が8年ぶりに活動再開したこともあり、今回はバンドとしての出場になったようです。ですから、本当の意味での初出場は企画枠のGReeeeNも含めて8組ですね」(テレビ誌ライター)
初出場組では、日韓合同オーディションプロジェクト「Nizi Project」から誕生し、12月2日に正式デビューを控えるNiziU、メタルダンスユニットとして国内外で評価の高いBABYMETAL、TikTokで「香水」が話題になった瑛人らが話題になっている反面、AKB48が2009年から続けてきた連続出場が11回で止まったことなどがファンの間では注目されているようだ。
そんな中、ジャニーズのグループが7組も出場していることが大きな話題になっている。ネットでは「ジャニーズさすがに出過ぎじゃないか?」「白組の3分の1がジャニーズって、ジャニーズ歌合戦だな(笑)」「ジャニオタは嬉しいかも知れないけど、それ以外のファンはどう思っているんだろう?」「今年はカウコンできない影響かな?」といった意見が寄せられている。
「今年出場するジャニーズのアーティストは嵐、関ジャニ∞、Kis-My-Ft2、King & Prince、Hey! Say! JUMPと、初出場のSixTONES、Snow Manと、白組21組中7組を占めています。これはSexy Zone、関ジャニ∞、TOKIO、嵐、V6、SMAP、近藤真彦という7組が出場した15年の第66回と並んで最多タイなのですが、5年前の白組は全26組でしたからね。ジャニーズ密度でいったら今年が一番濃いのは間違いありません」(前出・テレビ誌ライター)
では、なぜ今年の「紅白」はこのような“ジャニーズ過多”になってしまったのか。東京スポーツが17日に配信した記事は、NHKがジャニーズとの駆け引きに敗れた結果と報じている。
「嵐は今年の大晦日をもって活動を休止させます。そのためNHKとしては、今年の『紅白歌合戦』では嵐のメンバーの誰かに司会をやってもらい、大トリは嵐に締めてもらうという“嵐祭り”にしたいという青写真を描いていたようです」(芸能ライター)
そのためNHKはジャニーズ側に最大限の譲歩を行い、昨年紅白に出場した5組は据え置きのまま、SixTONES、Snow Manの2組の初出場を認めたのというのだが、コロナ禍などの理由によってNHKの思惑は外れてしまったようだ。
「ジャニーズは毎年恒例のカウントダウンライブ(通称・カウコン)を今年は開催できない模様で、毎年生中継をしていたフジテレビは、今年はジャニーズ所属のタレントが出演する年越しバラエティ番組として放送するようです。また、嵐は単独で無観客の配信カウントダウンライブを開催することが発表されました。嵐は『紅白』には中継で出演することになりそうで、嵐のメンバーが『紅白』の司会を務めることも、“大トリ”として『紅白』のラストを飾ることも不可能になったと、東スポは報じています」(前出・芸能ライター)
その結果、「紅白歌合戦の“ジャニーズ枠が7に増加」という事実だけが残ったということか。
ジャニーズ事務所やジャニーズファンにとっては大勝利の結果であるが、一般の「紅白」ファンは何を思いながら大みそかを過ごすのだろうか。
(石見剣)