ジャニーズタレントの“散歩キング”といえば、TOKIOの国分太一だろう。19年秋の番組改編で、司会を務めていた朝の情報帯番組「ビビット」(TBS系)は終了したが、13年にスタートした紀行ミニ番組「国分太一のおさんぽジャパン」(フジテレビ系)は続行。20年4月から「国分太一のお気楽さんぽ~Happy Go Lucky~」(同)に改名して、変わらずレギュラーナビゲーターを務めている。
46歳になり、全国を旅しながら地元民と交流する姿がサマになってきたようだ。その背景には、20代でひたすら経験値を積み上げたことが大きい。
師匠はナインティナインの矢部浩之と岡村隆史。20代のアイドル全盛期に「ぐるぐるナインティナイン」(日本テレビ系)のレギュラメンバーに加わり、17年の番組卒業まであまたの艱難辛苦を経験した。「ジャニーズで初めてカメラの前をマッパで横切った人」でもある。
「『クイズ温泉入浴タイム』というコーナーがあって、クイズに正解した者だけが最後に温泉に入れるという単純なルール。ナイナイと国分は結局入れないというオチで、過酷な温泉地だった時は感覚がおかしくなってしまったようで、国分はマッパでカメラの前を疾走。その時、岡村は『あっ、俺、この人とは友だちになれる』と思ったそうです」(芸能ライター)
今でこそA.B.C-Zの塚田僚一は「NGなし」、Sexy Zoneの菊池風磨は「脱げる」ジャニーズをセールスポイントにしている。しかし、マッパの元祖は国分。その温泉企画ではそうとう体を張った。
「07年には、修善寺温泉で極寒のなか収録しました。深夜の駐車場で気温は2℃、特別野天風呂に入れる権利を賭けた○×クイズで、国分と矢部が勝ちましたが、風呂の周りの爆薬が爆破。その粉が浴槽にめちゃくちゃ入って、『にごり湯です』と汚い風呂に浸かりました」(前出・芸能ライター)
この爆破オチは、89年から96年にわたって放映された超過激なバラエティ「ビートたけしのお笑いウルトラクイズ」(日テレ系)のオマージュ。本来ならお笑い芸人がやるほど超過激なレベルで、現役ジャニーズの体の張り方としては異常だった。
今は散歩をきわめるスローライフな2児のパパ、国分。かつてはマッパもいとわない“芸人”だったのだ。
(北村ともこ)