認知症になると銀行口座の預金が凍結され、家族でも引き出せなくなるケースがあることをご存知ですか?
認知判断能力の低下により、従前のような金融取引や不動産の管理が困難になるケースがあることから、認知症高齢者の資産の扱いについてどうするかが社会的課題となっています。
実際に三井住友信託銀行が独自推計したところ、認知症高齢者が保有する全国の金融資産と不動産の総資産額は2020年で約250兆円となり、2040年には約345兆円まで増加することが分かったそうです。
祖父母や両親の認知症予防を子どもや孫として勧めるのは大切ですが、預金についても“引き出せなくなる”ことの対策も万全にしておきたいものです。
SNS上では、「認知症の父の預金が凍結された! 父は委任状も書けないので引き出せない。銀行と話し合ったが融通が利かない……」「実家の高齢両親がに2人とも認知症になってしまい、それぞれの名義の銀行口座の代理人になる手続きをしてきた。まだ認知症も初期で、本人たちも一緒に店頭に行って手続きできたからよかったけど、それでも大変だったよ」などの体験談が投稿されていました。
対策としては後見制度や信託などがあり、介護や入院といった本人のための必要な費用について、資産を引き出せるように事前に準備しておくことが大切です。まだ早いとは思わず、今から予防策を考えておきたいものですね。