超ヒット映画「鬼滅の刃」の違法アップロード横行で「劇場で外国人盗撮犯探し」という憂慮事態が発生!
日本映画史上最速で興行収入100億円を突破。8月12日には公開25日間で興収220億円超となったことも各メディアが報じるなど、超ヒットを続ける『劇場版「鬼滅の刃』無限城編 第一章 猗窩座再来』が、盗撮や違法アップロードに苦しんでいるという。
7月25日に「鬼滅の刃」の公式サイトやXアカウントが違法アップロードに対する注意喚起を掲載。「劇場での映画の盗撮行為は犯罪です」「悪質な著作権侵害に対しては、刑事告訴を含む厳正な対処をしていく所存です」との文言を含む厳しい文面で注意し、深刻な盗撮被害に遭っていることが明らかになった。
しかし、こうした注意喚起がありながら、SNSでは今でも外国人向けと思しき、映画館で盗撮した映像の違法アップロードが後を絶たず、海外の動画サイトでは字幕までついた映画全編の映像も配信されてしまっている。なぜこんなことが起きているのか。
IT事情に詳しい雑誌編集者が言う。
「アメリカや中国のサイトで、日本のアニメやドラマ、映画が違法アップロードされるのは今に始まったことではなく、今回の注意喚起で大きくニュースになっているんです。今回の『鬼滅の刃』は、アジア各国では8月、アメリカでは9月と日本より上映が遅い。海外のファンは、上映までにタイムラグがあることを言い訳に、違法アップロードを正当化しているようです。また、8月7日に一部メディアで、映画館で外国人の親子がスマホで『鬼滅の刃』上映中に画面を撮影していていたのを発見した別の観客が劇場に通報し、客が返金を求められるなどの措置が取られた顛末が報じられると、SNS上では外国人による盗撮が横行しているという真偽不明の書き込みが次々と投稿されることに。今や、ファンが劇場で盗撮犯探しを行うなど、カオスな状況に陥ってしまっているんです」
SNSにも、外国人を糾弾するコメントが多くなり、中には誹謗中傷するような投稿も見られるようになってきた。「今後も、同様のトラブルが続くのでは」と前置きして、民放の報道担当局員がこう話す。
「盗撮に関しては、劇場スタッフに委ねられる部分が多く、かなりのストレスになっていると聞きます。人気が高い上映回には警備員を立てる劇場もあるようですが、コストがかかりますし、全施設で実施することも困難でしょう。一方、観客が劇場スタッフに告発して摘発するのはかなりハードルが高い。もし盗撮犯でなかった場合、問題になってしまいますし、相手が外国人の場合は意思の疎通が困難なこともあり、予期せぬトラブルに巻き込まれる可能性も考えられます。外国人に限らず、盗撮犯については、言うまでもなく観客の立場で直接注意するようなことは避け、スタッフに通報すべきですが、撲滅するためには、違法アップロードをしている人間や業者を告訴して追い込むことが効果的なようです」
「映画泥棒」は許せない行為だが、「鬼滅の刃」を劇場で純粋に楽しんでいる外国人観客が、いわれのない中傷を受けるようなことだけはあってはならない。
(渡邊伸明)
