物欲や金銭欲の強い男性は、男性ホルモンであるテストステロンの分泌が盛んです。このことが、恋愛体質にもつながるといわれていて、女性が喜ぶことをするのが好きなのです。ですから、恋人としてはちょうどいいかもしれません。
例えば、恋の始まり。女性側は、ロマンティックなデートを望みますよね。お洒落なレストランや豪華なプレゼント、「君だけだよ」的な口説き文句……こうした言動がとても得意です。
ただし、モテるタイプでもあるので、他の女性にもいい顔をして不貞の心配もあります。なので、恋には向くけど愛には向かないタイプです。確かに、このタイプの男性は、静かに落ち着いてひとりの相手と愛し合うことが苦手かもしれませんね。
考えてみれば、物欲や金銭欲とは人間の不安な気持ちの表れです。物やお金を得ることで、一時的に安心を得ます。でも、物質を求める気持ちに終わりはありませんから、次から次へと求めてしまうのです。得たらまた追うのが続いてしまい、いつまでも心の底から自己肯定ができません。穏やかで信頼しあえる人間関係を築きにくいのです。
中には、お給料以上の買い物をしたり、賭け事にお金を費やしたり、アルコール依存になったりする人もいます。このように、不安な気持ちは、さまざまなカタチで表れます。恋愛も、略奪や不貞など不幸な道のりを辿りやすいタイプです。
そんな男性と絆を深めるには、恋の始まりのトキメキが落ち着くまでに、信頼しあえる人間関係を築くこと。それが別れを回避します。恋のトキメキが続くのは、付き合って3ヵ月ほどですから、この間になるべく彼の癒やし空間を作ってあげてください。
例えば、彼があなたの部屋に遊びに来たときには、少し上等なミルクでホットミルクを作ってあげるとか、マグカップにこだわってあげるとか。あるいは、彼が好きなひじきの煮ものをいつも冷凍ストックしておいて、遊びに来たらサッと出してあげるとか。もちろん、手料理に限りません。ホッとしてもらえることなら何でもいいんです。
恋愛体質の彼の気持ちが、うまく愛に昇華していくように。少しだけ“おかあさん”的なやさしさでアプローチしてみてください。信頼さえしあえたら、長く続きやすい相手でもあるのですから。
安藤房子(あんどうふさこ) 恋愛心理研究所所長。離婚を機に日本初の恋愛カウンセラーとして独立。メールカウンセラーの草分け。心と身体両面からのアプローチで婚活・恋活女子を応援。著書は韓国・中国でも翻訳出版。心理テストの作成やメディアでMCとしても活躍中。