コロナ禍で“おうち時間”が長くなり、動画視聴や音楽鑑賞、オンライン会議などで、イヤホンを1日中つけているという人も多いのではないでしょうか。そのため、耳に不調をきたす「イヤホン難聴」が増えているようなんです。
フィリップス製の最新補聴器の発表会に登壇していた産業医で内科医の森勇磨さんは、「ズーム会議が増え、イヤホン装着時間が長くなり、若い人たちの間にも難聴が増えています」と話していました。そもそも、イヤホン難聴とはどのような特徴があるのでしょうか?
厚生労働省の『e-ヘルスネット』によれば、ヘッドホンやイヤホンを使って大きな音量で音楽などを聞き続けることにより、内耳の蝸牛(かぎゅう)という器官にある、音を伝える役割をしている有毛細胞が徐々に壊れて起こる難聴のことをいうのだとか。少しずつ進行していくため、初期には自覚しにくく、失った聴覚は戻らないそう。
WHOが推奨している耳の健康を守るための予防法として、ヘッドホンやイヤホンで音楽などを聞くときには、「音量を下げたり連続して聞かずに休憩を挟んだりする」「使用を1日1時間未満に制限する」「周囲の騒音を低減するノイズキャンセリング機能のついたヘッドホン・イヤホンを選ぶ」の3つがあります。今や、AIを取り入れるなどして補聴器も進化していますが、将来使うことにならないためにも、今のうちから気を付けたいですね。
すでに耳の聞こえが気になるのであれば要注意。フィリップス補聴器のセールスマネージャーである武田さんによると、「聞こえづらくなったら、早めに耳鼻科を受診してください」とのことなので、早期の受診を検討したいものです。