子どもたちに「将来は安定した職に就きたい。どれがいいの?」と相談されたら、あなたはどのように答えますか? その選択肢のひとつとして、次のような“安定した職業の捉え方”はどうでしょうか。
■安定かどうかは業種に限らない
安定した職業というと、多くの場合は時代の変化とともに消滅しないものを指すでしょう。未来のことに絶対はありませんから、それさえも答えることは難しいですよね。
たとえその職自体を続けられるとしても、自分の所属するチームの解体や移転によって思わぬ変化が起こる場合がありますし、好みややりがいによっては意欲的に取り組めず、就くことができる職業はあっても就きたいと思えないというケースもあります。安定して勤続し続けることができるかどうかには、さまざまな要因があるのです。
■一生安定して働くことができるのは“どこでも働くことができる”人
安定した職業というものを業種のみで考えるのではなく、どんな時代でもどんな状況でも、“自分らしく働くことができる人が手にできるもの”と考えてはいかがでしょうか。「将来は安泰だ」と感じる状況は人それぞれですし、それを実現・継続させることができるかどうかはその人の行動にかかっているからです。
自分はどんな生き方をしたいのか、どんな職業ならば一生続けたいと思え、そのための努力ができるのかを考え抜くことで、実現するために必要な行動を具体的に思い描くことができます。ときには方向転換も視野に入れて臨機応変に動けるようにしておいた方が、どんな時代でも社会で活躍できる人になれるでしょう。
時代の変化によって職業を失ったとしても、これまでの経験を生かし、時代の変化に対応した新たな職業を生み出すことができれば、必ずしも職業自体が安定的である必要はありません。主体的に社会で活躍し、豊かになるためのヒントとして、このようなアドバイスをしてあげるのもよいのではないでしょうか。
(Nao Kiyota)