木村拓哉が、イケてるおやじ“イケおじ”のシンボルとなった。今年11月で、ついに50歳の大台に乗る。しかし、4月期の主演ドラマ「未来への10カウント」(テレビ朝日系)でボクシング部のコーチ役を演じた際にチラリと見せた筋肉美は、SNSがにぎわうほど“現役感”にあふれていた。
同作は、木村にしては珍しい青春スポーツドラマ。木村扮する桐沢祥吾は、かつてボクシングで日本を代表する名選手だったが、ケガを理由に断念。最愛のフィアンセを亡くしたことで破れかぶれになり、ピザ屋の宅配のアルバイトで食いつないでいた。そんな時に、母校のボクシング部のコーチを任されたことで、人生を再生させるという内容だった。
そんな作品に、感銘を受けたお笑い芸人がいる。土佐兄弟(有輝、卓也)だ。TikTokで公開している「高校生あるある」の総再生回数が10億回を突破した大バズリ芸人。兄弟そろって20年以上の木村ファンで、卓也は「木村さんに会うために芸能界に入ったと言っても過言ではない」と語るほど。本作を見て、ボクシングジムに入会した。そして、2人の夢がドラマでかなっていたのだ。
同作は、5月28日深夜にメイキング番組が放送された。土佐兄弟はナビゲーターを務め、ドラマの撮影現場を訪れた。作中で木村がよく座っている場所に座り、使用するリュックを見て大興奮。するとそこへ、木村がサプライズ登場。「このドラマのどんなところが好きなの?」と聞かれ、2人は思いの丈を熱く語る。すると、「そんなに好きなら出ちゃえばいいじゃん」と驚きの提案が。目の前にいたプロデューサーも快諾して、最終話で出演してしまった。
「PR番組の収録時には、木村みずからがミットを持って、卓也のパンチを受けました。卓也は『夢じゃないよね?』と信じられない様子。ラストでは、木村の発案によって出演者全員で記念撮影。土佐兄弟のボルテージは上がりっぱなしでした」(テレビ誌ライター)
土佐兄弟は最終話で、インターハイ予選会の観客として他校の高校生を演じた。ほんの数秒だが、しっかりカメラに映った。鶴の一声ならぬ、拓哉の一声で殿上人と共演できた兄弟芸人。TikTokでバズった恩恵をここで授かった格好だ。
(北村ともこ)