妊娠中、「胎教のために、お腹の中の赤ちゃんに語りかけたりモーツァルトなどの音楽を聴かせたりする」という人は多いのでは。実は、そんなママの気持ちを、驚くほど赤ちゃんは分かっているんですよ。
逆に、ママやパパがうっかり口にした言葉がお腹の中の赤ちゃんを傷付けてしまうこともあるようです。しちだ・教育研究所の代表取締役である七田厚さんの著書「赤ちゃんの未来がひらける[七田式]新しい胎教」(PHP研究所刊)では、こんなエピソードが紹介されています。
頻繁にお腹の中の赤ちゃんに声をかけていたものの、赤ちゃんが生まれた直後は泣き叫ぶばかりで、おっぱいを十分に飲んでくれない状態。実は、生まれた直後にママとパパが「また男の子か。女の子だと思っていたのに……」とつぶやいてしまったそうなんです。
それが原因かもしれないと思った両親は、「男の子でいいのよ。パパもママもあなたが生まれてとてもうれしいんだよ」と語りかけました。すると、泣き叫ぶこともなくなって、おっぱいをしっかりと飲んでくれるようになったそうです。胎内記憶と共に、生まれた後も赤ちゃんの心は繊細に親の気持ちを察知するようですね。
胎教といえば、情操教育のためにクラシック音楽を赤ちゃんに聴かせることがありますが、実はこれ、厳密にいえば“ママのため”なんだとか。脳科学者の茂木健一郎さんと学者の須藤珠水さんの共著「0歳からの宝探し 脳を活かす子育て術」(PHP研究所刊)にはそう書かれています。
確かに、赤ちゃんには外界の音は聞こえていて情操教育にもなりますが、妊娠中はそれ以上に母体である母親の精神がリラックスしているかどうかが大切です。妊娠期にクラシック音楽を聴くことでリラックスできる環境ができるので、お母さんのストレス緩和にもなり、お腹の中の赤ちゃんの健康状態にもよい影響を与えるそうですよ。
お腹の中の赤ちゃんは、とにかくママやパパの気持ちを敏感に察知するようですね。よく注意して、ママとパパの心の状態は妊娠中から大事にしたいですね。