今年下半期から来年にかけて、嵐のメンバーは俳優としての活動が続く。9月30日から相葉雅紀主演の映画「“それ”がいる森」が、12月9日には、二宮和也主演の映画「ラーゲリより愛を込めて」がそれぞれ封切られる。来春は松本潤にとってNHK大河初主演となる「どうする家康」がスタート。櫻井翔は、21年4月期の主演ドラマ「ネメシス」が「映画ネメシス 黄金螺旋の謎」となって3月31日に公開予定。4人それぞれが真価を発揮している。
嵐はグループ活動を20年末で休止。唯一芸能界と距離を置いている大野智は、不動産関連などを手掛けていると一部週刊誌が報じたが、真意は明らかにされていない。そんな大野のグループポジションを失うまいと、嵐にはルールがある。メンバー同士の共演を2人までと決めているのだ。
「メンバーにはかねてから、『5人じゃないと嵐じゃない』という共通認識があります。3人が共演してしまうと、残る大野さんともう1人という歪な構図になってしまう。“一般人”大野に疎外感を与えかねないので、表舞台に出るときは2人までの制限をかけているのです」(芸能関係者)
今夏には二宮、相葉の映画のPRが続き、メンバーのレギュラー番組に出演することが多かった。そのときも、2ショット止まりだった。作品の公開時期が重なっていないため、PRのタイミングも必然的にかぶらないが、その配慮は十分すぎるほどなされていた。
嵐には他にも絆の強さを感じさせるルールがある。
「テレビ局では収録前、その日の共演者の楽屋を訪ねて挨拶するのが業界内ルールです。嵐ほどのグループであればしなくてもよさそうなものですが、5人全員で楽屋挨拶を行うそう。千原ジュニアはそれを絶賛しています」(アイドル誌ライター)
ジュニアは、これまで実に多くのジャニーズグループと共演してきたが、トップアイドルになっても続行していたのは嵐だけだったという。
徹底した合議制を貫いているのも、嵐ルールの特徴。グループに舞い込んだ仕事で、1人でも「やりたくない」と否定的な態度を示すと、断る。新人時代に決めたことを、今なお曲げずにいるという。
嵐の掟は、思った以上にメンバー愛であふれていた。
(北村ともこ)