放送中のNHK連続テレビ小説「らんまん」を巡って、NHKの局内で混乱が生じているという。
前週にスタートした「らんまん」は第2週を迎え、主人公の槙野万太郎は9歳へと成長。演じる子役も森優理斗から小林優仁に交代し、その自然な移り変わりは<万太郎がそのまま成長したみたい>と視聴者から好感されている。
造り酒屋・峰屋の当主である万太郎には、身の回りの世話をする係として竹雄が常に同行。その竹雄役も第1週の井上涼太から第2週では南出凌嘉へと替わっており、こちらの演者交代もおおむね好評のようだ。
そういった演出面の工夫が視聴者から好感される一方で、公式ツイッターが出したとある「お触れ」が、批判を呼んでいるという。
「4月4日には公式ツイッターにて、ハッシュタグに『#朝ドラらんまん』を使ってほしいとリクエスト。同日の夕方までは公式自身が『#らんまん』を使っていたのに、午後7時になって突如として方針を変更した形です。文面は『使っていただけたら、とってもうれしいです!』と丁寧なお願いになっているものの、ハッシュタグの押し付けには視聴者から不満の声が続出。文字数制限のあるツイッターで、ハッシュタグが3文字増えることに不満を抱くのも無理はありません」(テレビ誌ライター)
ハッシュタグを変更する理由は説明されていないものの、「らんまん」という単語があまりにも一般的すぎるため、朝ドラのツイートだと明示するためとの見方もある。ただ2020年度前期の「エール」では、そのまま「#エール」というハッシュタグを使っていたことから、この説明では説得力に乏しいことは否めないだろう。
視聴者のあいだからは「#らんまん」と打ってしまうと、「#らんまん反省会」も一緒に表示されてしまうから、制作側がそれを避けたかったとの指摘もあるようだ。こちらにしてもツイッターの機能では二つのタグを明確に区別するので、見当違いというほかない。
いずれにしてもユーザーが直感的にハッシュタグを付けようとすれば、「#らんまん」になるというもの。せめて公式ツイッターが最初から「#朝ドラらんまん」を使っているべきだったとの指摘が出るのも当然だろう。
「この方針変更はNHK局内にもまったく浸透していない様子。なにしろ『NHK総合』(@NHK_GTV)では4月10日時点で、『NHK広報』(@NHK_PR)のアカウントでさえ4月9日の時点で『#らんまん』を使い続けていますからね。ほかにも『NHK おはよう日本 公式』(@nhk_ohayou)や『NHKドラマ』(@nhk_drama)といったアカウントでも『#らんまん』を使い続けており、実のところNHK局内に『#朝ドラらんまん』というハッシュタグはまったくもって浸透していないのです」(テレビ誌ライター)
NHKにとって朝の顔と言える朝ドラだが、その制作陣がハッシュタグの変更をお願いしたところで、局内にすら伝わらないということか。果たして「NHK総合」や「NHK広報」のアカウントが朝ドラ制作陣の考えに追従するのか、ちょっとした見ものかもしれない。