終わってみれば、結果良しだったようだ。
4人組の韓流ガールズグループ「BLACKPINK」が4月8日と9日に東京ドームでコンサートを開催。3年ぶりの来日公演とあってチケットは完売し、見切れ席が追加で販売されるなど「BLINK」(BLACKPINKのファン)にとって熱狂の一夜となったようだ。
4月8日の公演では開演前に雨が降ったこともあり、東京ドーム周辺の混雑は大変なことに。コンビニには客が入りきれないほどの列ができていたほか、4時間待ちとも言われたグッズ売り場には肌寒さに震えながらグッズを買い求めるファンの列が絶えることはなかった。
ところが開演時間の18時になっても、東京ドームの観客席は6割ほどしか埋まっておらず、空席が目立つ有様。開場時間が16時だったうえ、土曜日ゆえ開演間際になってファンが押し寄せたというわけでもなさそうだ。これはいったいどうしたことなのか?
「その原因はスマホの通信障害でした。今回は専用アプリでデジタルチケットを表示する方式を採用し、入場時にはQRコードを提示する必要がありました。東京ドーム周辺では数万人のファンがいっせいにスマホ通信することに。そのためネットに接続できず、チケットを表示できないことから入場もできない来場者が続出していたのです」(現場を訪れた芸能ライター)
ファンによると入場ゲートは<満員電車状態>だったそうで、列に並んでいてもチケットを表示しないことには入場できないことから、混雑はどんどん酷くなることに。結局は約40分遅れで開演していたが、その時点でも入場できていない観客が少なくなかったようだ。
来場者からはスタッフやゲートの少なさを指摘する声もあがっていたが、今回のトラブルは決してレアケースではないという。たまたまBLACKPINKという大物アーティストだったから、話題性が大きかっただけだというのである。
「いまや多くのイベントでチケットはスマホアプリに移行しています。そうなると東京ドームのような大型会場では今後も、ネット接続できないことによる混乱が繰り返される可能性が高いわけです。だからと言って今さら紙チケットに戻ることもありえないので、ファンとしては自衛策を考えていくべきでしょう」(前出・芸能ライター)
自衛策としては、入場ゲートに近づいてからアプリを立ち上げるのではなく、最寄り駅についた時点でチケットを表示させる方法が最も手軽だろう。ただしアプリを閉じると再接続が必要になるケースが多いので、会場の近くに来たらしばらくはスマホでの写真撮影をあきらめるといった割り切りも必要となりそうだ。
ファンの中には接続対策として、自前のモバイルWi-Fiを持ち込む剛の者もいるという。三大キャリア以外の電波ならドーム周辺でも接続しやすいということだ。ともあれ何かしらの自衛策が今後しばらく求められることは確実ではないだろうか。