カナダで開催されたフィギュアスケートの「オータム・クラシック」で2日、羽生結弦が史上初めて4回転ループに成功し、シーズン初戦を優勝で飾った。
「史上初の4回転ループ成功ばかりが注目されていますが、4回転トゥループでは転倒、4回転サルコウから3回転の連続ジャンプは3回転+2回転になり、トリプルアクセルからの3連続ジャンプも着氷が乱れ、FSの得点は172.27点。260.57点で優勝はしたものの、羽生選手としては満足のいく内容ではありませんでした。
しかし、今後のGPシリーズまでに練習して完成度を高めると宣言していましたから、これからの試合が楽しみです」(スポーツ紙記者)
とはいえ、足の甲のケガからの復帰途上で2~3週間前からしか4回転ジャンプを跳べていないなかでの公式試合。しかも直前練習では2度続けて失敗した4回転ループをしっかり本番で決めるあたり、さすが羽生選手と言えよう。
「今回のオータム・クラシックはGPシリーズではなく格下のチャレンジシリーズ。ですから、羽生選手にとって優勝は当然なんです。でも、2位以下の選手たちは羽生選手の優勝に内心大喜びだったと思いますよ。
2位のウズベキスタンのミーシャ・ジー選手はチャレンジシリーズで表彰台に乗ることはあってもGPシリーズでの表彰台はありません。それが世界ナンバーワンの羽生選手と一緒に乗れてうれしかったんでしょう。彼が表彰台の3人を自撮りしている写真が拡散されています」(スポーツライター)
トップ選手と肩を並べられるのは確かにうれしいことだろう。点数を悔しがった羽生選手より、ミーシャ・ジー選手のほうが羽生の優勝を喜んでいたのかもしれない。
(芝公子)