上岡龍太郎さん、「テレビからYouTubeの時代へ」を“予見”していた「EXテレビ」芸人論の核心

 2000年に芸能界を引退したタレントの上岡龍太郎さんが、5月19日、肺がんと間質性肺炎のため大阪市内の病院で死去していたことがわかった。享年81。

「『探偵!ナイトスクープ』(ABCテレビ)では初代局長を務め、『ラブアタック!』(77~84年、テレビ朝日系)、『鶴瓶上岡のパペポTV』(87~98年、日本テレビ系)、『上岡龍太郎にはダマされないぞ!』(90~96年、フジテレビ系)など話題の出演作も多かった上岡さんにとって、『EXテレビ』(90~94年、日本テレビ系)も代表作の1つでしょう。火曜と木曜のMCを務め、先見性のある『テレビ論』は視聴者のみならず、テレビマンたちをもうならせていました」(テレビ関係者)

 その「EXテレビ」で、上岡さんが語っていた芸人論に、テレビと入れ替わるYouTubeの人気を予見していたフシがあると語る人物がいる。元放送作家の長谷川良品氏。6月4日に配信した自身のYouTubeチャンネル『長谷川良品「テレビ悲報ch」』でのことだ。

「長谷川氏が語ったところによると、上岡さんが語った芸人論とは『テレビの演者として成功するには、素人が芸をするか、玄人が私生活を見せるか。この2つに1つである』というものだったそうです。ここから長谷川氏の視点で上岡さんの論を解釈しているんですが、それをかいつまんで説明すると、かつては、芸人が芸を披露する場が、観客と演者の『一体感』が必要とされるライブの劇場だったが、テレビが登場したことでテレビに移行。するとテレビでは一体感が伝わらないため、共感を呼ぶリアルな会話術、例えば、笑福亭鶴瓶が何かを思い出そうとして『うー、あれあれ‥‥』などとやる、トークにあえてムダを盛り込み、われわれの日常の会話を使うテレビ向けの芸がウケるようになり、これは、上岡さんの論で言う『玄人が私生活を見せる』パターン。また、物まね番組や、素人が司会者にイジられるような番組は、『素人が芸をする』パターンで、視聴者の共感を呼んだというわけです。しかしやがてテレビでは素人芸を極めた猛者で占められ、ある意味、洗練され、いつしか素人芸ではなくなってしまった。そこで、今やテレビでは見られない素人っぽい編集、語りなどがあふれているYouTubeに共感を求める視聴者が増えた。根幹のところで、上岡さんの芸人論に通じるものがあるというわけです」(ネットライター)

 約30年前に視聴者のニーズを見抜いていたと論じられた上岡さん。四半世紀近く前に芸能界から姿を消し、旅立った後も、その存在感はまるで衰えていないようだ。

(所ひで/YouTubeライター)

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