自分で自分の終わりを告げているの!? そう勘違いした人も少なくなかったようだ。
6月30日放送のNHK連続テレビ小説「らんまん」第65回では、主人公の万太郎(神木隆之介)と寿恵子(浜辺美波)が祝言をあげることに。そのおめでたい場に、万太郎が幼いころに亡くなった母親のヒサ(広末涼子)も祝福に現れていた。
広末の演じるヒサは、4月7日放送の第5話で病気のため亡くなり、それ以降は回想シーンのみの登場に留まっていた。それが今回は祝言の場に万太郎を見守るかのように登場。もしかしたら死期の近い祖母のタキ(松坂慶子)が見た幻影だったのかもしれないが、その姿に驚いた視聴者も多かったことだろう。
「世間をにぎわせている広末の不貞疑惑は、6月7日発売の週刊誌でスクープされたもの。朝ドラの制作陣としては、広末の出番が終わった後だったことに胸を撫でおろしていたことでしょう。その不貞疑惑は未だに収束を迎えておらず、広末の出演CMなどが次々と打ち切られるなか、『らんまん』にて広末に新たな出番が与えられたことに、NHKは攻めているとの声も続出しています」(芸能ライター)
これがもっと主体的な役割であれば、さすがに制作側も広末の起用に二の足を踏んだかもしれない。ただ今回は、実の子の祝言に亡き母の幻影が現れるという象徴的なシーンなうえ、顔が映っていたのはわずか3秒ほど。これなら問題ないと判断するのも無理はない。
そして今回、広末の出番はもう一つあった。最終盤では万太郎の姉・綾(佐久間由衣)が両親を亡くし、槙野家に養子として迎えられた幼少期を描写。そこに生まればかりの万太郎を抱く、若きヒサ(広末)が登場していたのである。
この場面もずいぶん前に撮影されていたであろうことは明らかで、制作側としても広末の再登場を妨げるほどではないと判断したのだろう。その一方でそれに続く場面に驚く視聴者もいたというのだ。
「次の場面では、祖母のタキが亡くなったことを『峰屋の大黒柱であったタキの旅立ちは、ひとつの時代の終わりを告げるものでした』とナレーションで説明していました。ところがその声色が広末に聞こえるため、一部の視聴者からは《広末が「時代の終わりを告げる」って言っちゃってるよ》と、まるで広末が自分で自分を断罪しているように聞こえると、驚きの声があがっていたのです」(前出・芸能ライター)
よもやこのシーンで祖母・タキの氏を広末に語らせるとは、NHKはなんとも酷なことをさせるものだ。そう訝る人も多かったようだ。だがその印象はそもそも大きな勘違いだというのである。
「本作の初期から多くの視聴者が勘違いしているのですが、本作のナレーションを務めているのは広末ではなく、宮﨑あおいです。タイトルロールにも『語り 宮﨑あおい』と明記されているのですが、宮﨑と広末の声がよく似ていることに加え、宮﨑自身が本編に一切顔を見せないことから、広末がナレーションしていると思い込む人が続出。そのため今回も、広末が自らを断罪しているとの勘違いが広まることとなりました」(前出・芸能ライター)
たしかに今回、「綾の弟になるが」などと語っていたヒサ(広末)の声と、ナレーションの声は同一人物に聞こえなくもない。そんな偶然が混乱を招く原因となっていたようだ。